家の住み替えは、いろいろな手続きや慣れないことばかりで誰もが不安に思うでしょう。
住み替えは人生に何度もあることではないので、できるだけ失敗せずに上手に住み替えたいですよね。
家の住み替えで起こる失敗は、パターンを知っていれば回避できる可能性があります。
本記事では、住み替えを検討する方に向けて、家の住み替え失敗パターン5選と失敗しないための対策を紹介します。
住み替えで失敗しないためにぜひ参考にしてみてください。
家の住み替え失敗例①査定額を比較しなかった
査定額を比較せずに住み替えるのはよくある失敗例です。
基本的に、家を住み替える際は今住んでいる家を売るため、事前に不動産会社による査定を受ける必要があります。
また、不動産会社によって査定方法や価格算出の基準などが異なるため、複数社に査定依頼して比較するのが一般的です。
しかし、1社のみにしか査定依頼せず、その不動産会社が提示した査定額のまま売却活動をスタートしてしまう人も少なくありません。
比較しないと以下のようなデメリットを被る可能性があるため、注意が必要です。
- 相場感を把握できない
- 適正な売り出し価格を把握できない
- 極端に高い査定額のまま売り出してしまう可能性がある
前述のとおり、査定額は不動産会社によって異なり、なかには数百万円規模で違うケースがあります。
1社のみの査定だと相場感がわからないため、相場に見合っていない価格で売り出してしまうリスクがあります。
また、売主から売却依頼を受けるために、故意に高い査定額を提示する企業も存在するため、査定時は必ず複数社の不動産会社へ査定依頼するようにしましょう。
なお、すまいステップのアンケートによれば、実際に家を売却した人の75%以上が3社以上に査定依頼していると回答しています。
※すまいステップのアンケートより
このことからも、査定依頼は3~5社程度に依頼するのがよいでしょう。
家の住み替え失敗例②相場より高い売却価格を設定してしまった
家を売却する時、少しでも高く売りたいと思うのは当然です。
しかし、売却相場よりも高い売り出し価格を設定してしまうと、最初から買主の購入検討から除外されて売却しにくくなります。
なかなか売却されない家は「何か問題があるのでは」と、買主に疑問や不安を持たれやすくなり、さらに売却が難しくなることがあるので注意が必要です。
また、売却期間が長期化すると焦ってしまい、買主からの大幅な値下げ交渉に応じやすくなるので相場よりも安く売却してしまうことがあります。
想定していたよりも安く売却してしまうと、新居の購入費用が少なくなるなど、資金計画にも狂いが出てしまう可能性が高くなります。
一括査定であなたの家の適正価格が分かる
今の価格が届く!
無料診断スタート
一括査定であなたの家の適正価格が分かる
今の価格が届く!
無料診断スタート
家の住み替え失敗例③借り住まいが必要になった
家を売却した後、新居探しや購入までに時間がかかり過ぎてしまうと、新居が見つかるまでは仮住まいが必要になることがあります。
引越し代金や初期費用の負担が増え、仮住まいでの不便な生活が続くとストレスも大きくなるでしょう。
また、予定していた仮住まい期間を過ぎてしまうと、さらに家賃負担が増えて資金が足りなくなってしまったなどの失敗も少なくありません。
新居探しに時間がかかり過ぎると資金計画にも狂いが出てしまい、新居の条件を妥協しなければならないなどのリスクにも繋がる可能性があります。
家の住み替え失敗例④住宅ローンや固定資産税の負担が大きくなった
新居の購入後になかなか家を売却できないでいると、売却できるまでの間は2つの家を所持することになります。
家を売却できるまでは、今までの家のローンと新居のローンを合わせて返済する「ダブルローン」となって負担が大きくなります。
資金や返済能力がギリギリの状態でローンを組むと、収入などの条件が変わった時にローンを返済できなくなる可能性もあるので注意しましょう。
ローンを返済できなくなると、任意売却で家を手放すことを検討する必要が出てきます。
また、家の所在地によっては固定資産税の負担も大きくなるので、資金に余裕がない場合は売り先行で売却を進めることをおすすめします。
【関連記事】住み替えローンとは?利用のメリット、注意点を解説
家の住み替え失敗例⑤新居を妥協して選んでしまった
新居を妥協して選んでしまった失敗の主な要因は以下の3つがあります。
- 家が想定していたよりも高く売却できなかった
- 新居探しに時間をかけなかった
- 下見を十分にしなかった
家が想定していたよりも高く売却できずに予算を下げる場合、希望条件を変えて新居を選ばなければなりません。
また、新居探しや下見にかける時間がないことや、仮住まい期間をできるだけ短くしたいという思いから、新居を妥協して購入してしまい大きな失敗に繋がります。
下見を十分できないまま新居を購入してしまうと、実際に住み始めた時に想像と違って住み心地が良くないということが起こります。
特に戸建てからマンション、マンションから戸建てなど、これまで住んでいた家と物件種別が変わる場合は念入りな下見が必要です。
マンションの場合は管理費や修繕積立金などの費用も忘れずに考慮する必要があるので注意しましょう。
家の住み替えで失敗しないための対策
家の住み替えで失敗しないための対策を紹介します。
さまざまなジャンルの対策を解説するため、自分の目的に合った対策を確認しておきましょう。
早く住み替える対策
早く住み替えるためには以下2点を対策しましょう。
- 売り出し価格を相場より高く設定しすぎない
- 売れやすい時期に売り出す
それぞれを解説します。
▼売り出し価格を相場より高く設定しすぎない
早く住み替えるためには、今の家を早く売る必要があります。
そのためには、売り出し価格を周辺相場より高く設定しすぎないようにしましょう。
不動産が売れるかどうかはさまざまな要因がありますが、そのなかでも「売り出し価格」は非常に重要な要素です。
周辺物件よりも高い価格で売り出されていれば、買主に敬遠される可能性が高くなり、売却の長期化につながります。
周辺物件と差別化できる付加価値が備わっていれば相場より高くても売れる可能性はありますが、特にないようであれば相場に見合った価格に設定するのがおすすめです。
売り出し価格の決め方については以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。
▼売れやすい時期に売り出す
売り出し価格を適正な価格に設定していても、売り出す時期によっては売れない可能性があります。
以下は、首都圏中古マンションの成約件数を月別で表したグラフです。
全国宅地建物取引業協会連合会「不動産市場動向データ」を参考にすまいステップ編集部が作成
10~11月、2~3月の成約件数が多いのがわかります。
特に2~3月は毎年不動産取引が活発になる時期でもあるため、この時期に成約するように計画するのがよいでしょう。
反対に、1月や8月、12月などは成約件数が減る傾向にあるため、売り出しても購入希望者が現れにくいです
売却時期については以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。。
今の家を高く売るための対策
今の家を高く売りたい方は以下2点を対策しましょう。
- 信頼できる不動産会社を選ぶ
- 売却スケジュールに余裕を持たせる
それぞれを解説します。
▼信頼できる不動産会社を選ぶ
不動産会社は家の売買や住み替えにおいて大きな役割を担っています。
信頼できる不動産会社を選ぶことで、想定よりも高い価格での売却が実現できるでしょう。
また、不動産会社によって以下のような点が異なります。
- 売却実績
- 取引件数
- 得意種別・不得意種別
例えば、マンション売却が得意な不動産会社へ戸建て売却の依頼をすると、相場通りの価格、もしくはそれ以下の価格での売却になる可能性が高くなります。
不動産会社ごとの特徴をしっかりと理解したうえで依頼先を選ぶのが大切です。
不動産会社選びについては、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。
▼売却スケジュールに余裕を持たせる
家を高く売るためには、売却スケジュールに余裕を持たせる必要があります。
売却スケジュールが曖昧だと、いつまでに売却すればいいのか、どの時期が高く売れやすいのかなどを把握できません。
その結果、売り急いでしまい相場よりも安い価格での売却となる可能性があります。
不動産会社の担当者と相談しながら、細かい売却スケジュールを立てるようにしましょう。
以下の記事で不動産売却の流れを詳しく解説しているので参考にしてみてください。
住み替え時の資金繰りに関する対策
住み替え時の資金繰りで苦労したいために以下2点を対策しましょう。
- 売り先行で進める
- ローンを借り過ぎない
それぞれを解説します。
▼売り先行で進める
家の住み替えには、「売り先行」と「買い先行」の2つの進め方があります。
売り先行 | 買い先行 |
---|---|
家を売却してから新居探し・購入 | 新居探し・購入してから家を売却 |
売り先行は家の売却価格が明確になってから新居を購入するので資金計画が立てやすく、二重ローンの心配もありません。
一方、買い先行は新居を購入してから現在の家を売却するので、売却が決まるまでは2つの家を所有することになります。
家を売却するまでは固定資産税や管理費などの支払いの負担が増え、ローンの残債がある場合は新居のローンと合わせて返済しなければなりません。
資金面での負担をできるだけ減らすなら、売り先行で売却を進めることをおすすめします。
売り先行なら売り急いでしまうこともないので、買主からの大幅な値下げ交渉に応じてしまうなどのリスクを減らすことができます。
売り先行に関しては以下の記事を参考にしてみてください。
▼ローンを借り過ぎない
自己資金なしで住み替えようとしている方は、恐らく金融機関の住宅ローンを利用するかと思います。
しかし、多額のローンを借り過ぎないようにしましょう。
ローンを借りすぎると、返済額が増えるだけでなく、定年退職後も毎月支払わなければならなくなるからです。
特に資金が不足している方は30~35年の長期ローンを組むのが一般的のため、40歳でローンを組んだ際は70歳前後までローン残債が残ります。
住宅ローンを利用すればすぐに住み替えできますが、その分将来的に苦しくなる可能性が高いので、ローンを借りる額は十分に考えるようにしましょう。
費用総額シミュレーターで売却にかかる費用を算出してみよう
以下の費用シミュレーターを使って、あなたの不動産を売ったときにかかる費用を算出してみましょう!
「売却価格」「購入価格」「物件の所有期間」「現在住宅として住んでいるか」をそれぞれ入力し、「費用を算出する」ボタンを押すと、売却時にかかる費用が自動で算出されます。
※購入価格が分からない場合は空欄で大丈夫です。
費用の内訳も表示されますので、まずはどんな費用がいくらかかるのかを把握しておきましょう。
住み替え先選びで失敗しないための対策
住み替え先選びで失敗しないために以下2点を対策しましょう。
- 新居を妥協して選ばない
- 買い先行で進める
それぞれを解説します。
▼新居を妥協して選ばない
新居を選ぶときは、自分たちに必要な間取りや設備、周辺環境などの「家の希望条件」を明確にしましょう。
家の希望条件は、将来のライフスタイルの変化を考慮して長期的な視点で考えることも大切です。
今後の子育てや介護などを考慮して部屋の広さや間取りを決めると良いでしょう。
自宅で仕事する場合は、部屋の広さだけでなく通信環境にも注意する必要があります。
また、新居の交通アクセスや周辺環境が自分の暮らしに合っているかどうかをしっかり下見しておくことをおすすめします。
スーパーやコンビニ、よく利用する公共施設や学校などの情報も調べておきましょう。
▼買い先行で進める
買い先行とは、先に住み替え先を購入してから今の家を売る売却方法です。
前述のとおり、買い先行は今の家に住みながら先に住み替え先を購入するため、今の家と住み替え先の家の二重ローンになる可能性があります。
費用面に関しては売り先行の方がよいですが、買い先行のメリットは先に住み替え先を購入するため、購入物件を吟味できる点です。
購入するまでは今の家の売却活動はスタートしないため、購入物件探しに時間をかけられます。
「住み替え先を妥協したくない!」と思う方は買い先行で進めてみましょう。
家の住み替え失敗パターンから対策を学ぼう!【まとめ】
家の住み替えには「売却価格」「売買のタイミング」「住宅ローン」「新居選び」などの失敗パターンが予測できます。
今回の失敗パターンから対策を学び、家の住み替えを成功させましょう。
不動産会社選びに迷ったらすまいステップがおすすめです。
すまいステップは不動産会社の査定金額をまとめて比較できるサイトで、一度に4社までの査定を無料で受けられます。
記事のおさらい
家の住み替えでよくある失敗は?
売却価格の設定で失敗してしまうことがあります。詳しくは失敗例①相場より高い売却価格を設定してしまったをご覧ください。
家の住み替えで失敗しないための対策はある?
事前に家の売却相場を調べて、不動産会社選びを慎重に行いましょう。詳しくは家の住み替えで失敗しないための対策をご覧ください。