瑕疵保証とはいったいどんな保証?売却後のもしもに備えよう

土地や建物は売買契約が成立し、引き渡しの完了を持って全ての責任を逃れられるわけではなく、売却後に売主に責任が発生する場合があります。

特に物件に瑕疵、つまり何らかの不備が認められた場合は、契約の解消や損害賠償を持って補填します。この時利用できる保険のひとつに、瑕疵保証というものがあります。瑕疵保証とはどのようなものなのか、特徴を把握して加入すべきかどうかを考えましょう。

瑕疵保証とは

そもそも瑕疵保証とは、引き渡しが完了した物件に瑕疵が見つかった場合、損害賠償を保険会社が行うための保険です。

いわば住宅に瑕疵が見つかった場合に備えて加入する保険であり、これに加入していることで売主は瑕疵による損害賠償請求の負担から、免れることができます。

瑕疵保証と瑕疵担保責任の違い

不動産売買では瑕疵保証のほかに、瑕疵担保責任という言葉があります。瑕疵保証は瑕疵が見つかった際に保険会社が買主の損害を補填する仕組みであるのに対して、瑕疵担保責任はどこまでの瑕疵に責任を負うのかを定めた決まりです。

売主は買主に対して瑕疵担保責任を負い、例えば住宅の場合は次のものが責任の範囲として該当します。

  • 雨漏り
  • 建物構造上主要な部位の木部の腐蝕(一戸建てのみ)
  • 給排水管の故障
  • シロアリ被害

引き渡し後にこれらの被害が見つかると、責任を追及され修繕にかかる費用を請求されたり、契約そのものの解消を求められたりするため注意が必要です。また、土地にも瑕疵担保責任はあり、住宅とは違って次のものが責任の範囲として定められています。

  • 軟弱地盤
  • 不同沈下
  • 土壌汚染
  • 地中埋設物

これらのような瑕疵が見つかった際に、売主が買主に対して補償をすることが、瑕疵担保責任を負うということです。つまり、瑕疵担保責任はもしもの際の賠償責任を果たすものであり、瑕疵保証は責任を負う際の費用の支払いを、保険会社に助けてもらうものと考えましょう。

瑕疵保証に加入するかどうかは売主の自由であり、保険料を支払って瑕疵担保責任による負担を軽減させるか、加入せずにもしもの時は全額自己負担にするかを決められます。

また、保険会社による瑕疵保証だけではなく、不動産会社が独自に定める瑕疵保証もあり、これを利用することも可能です。保険会社と不動産会社の保証では、内容が異なることも多いため、それぞれ比較してチェックしておく必要があります。

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瑕疵担保責任がある期間

引き渡した物件に瑕疵があった場合は、売主が責任を負わなければなりませんが引き渡し後、一生責任を負い続けるわけではありません。瑕疵担保責任は民法では引き渡しから1年以内と定められており、この期間を超過してから見つけた瑕疵については、売主の責任を問われないことになっています。

また、1年という期間はあくまで原則であり、通常は売買契約時に3カ月程度に期間を縮小して定めるケースが多いです。個人間売買では3カ月が基本ですが、不動産会社による売買では2年以内と期間が長く、新築の物件については10年と長期間の瑕疵担保責任が定められています。

瑕疵担保責任の期間を超えて見つかった瑕疵は、買主が自己負担で修繕することになります。売却時には売主に責任がかかるものの、期間限定の定めであるため、物件の状態に自信があるなら民法上の原則を適用して、1年と定めても問題ありません。

責任の期間を長めに定めることで、売主も安心して購入することができ、契約締結の後押しになることもあるでしょう。ただし、期間が伸びる分、瑕疵が見つかった場合のリスクは上昇するため、長めに設置するなら瑕疵保証に加入することが無難です。

瑕疵は売主が全額負担だから保証が必要

瑕疵保証に加入するかどうかは自由ですが、万が一加入せず瑕疵が見つかった場合は、売主が全額負担で賠償責任を果たさなければなりません。賠償金額は瑕疵の内容によって異なり、中古相当額での支払いとなりますが、高いコストがかかることは確かです。

数十万円程度で済むなら安く、場合によっては100万円を超えることもあるため注意しなければなりません。売却後に高額費用の支払いの可能性があり、金銭的なリスクが高いからこそ、安全な売買を求めるなら瑕疵保証には加入したほうがよいでしょう。

保険料の支払いと保証なしで損害賠償を補填する場合では、明らかに前者のほうが出費は安く済みます。売却後に高額の支払いがあると、せっかく高値で売れても費用を差し引くと実質の売却価格は下がってしまいます。

瑕疵保証に加入するのは、万が一のリスクに備えることはもちろん、売却による利益を確実に守るためにも重要です。また、瑕疵保証に加入しているのは個人の売主だけではなく、新築物件を販売する業者も該当します。

新築物件は瑕疵担保責任が10年と長いため、業者は瑕疵があった際の充当費用を確保するために、瑕疵保証に加入していることが多いです。個人、法人に関係なく高額な費用負担を免れるためには、瑕疵保証は重要な存在といえるでしょう。

 

瑕疵保証の保険に加入するメリット

大きな保証がつく瑕疵保証は、保険契約のため加入するには当然保険料を支払わなければなりません。しかし、保険料を支払ってもなおメリットがあるのは確かであり、瑕疵保証は売主と買主両方にとって魅力的な仕組みです。

それぞれにおけるメリットを知り、売買契約にどのようなプラスをもたらすのかを知っておきましょう。

【売主】瑕疵担保責任の負担は保険会社が肩代わり

売主が瑕疵保証に加入するメリットは、万が一瑕疵担保責任を果たさなければならない際に、費用負担を保険会社が肩代わりしてくれる点にあります。加入する保険によって上限は決まっていますが、最大数百万円ということも多く、損害賠償のほとんどを保険によって負担してもらえるでしょう。

万が一上限額を超える場合は超過分は自己負担となりますが、それでも瑕疵保証に加入していない場合と比較すると、金銭的な負担は大幅に削減できます。売却後の費用負担のリスク回避に繋がるため、金銭的なメリットは大きいです。

【買主】瑕疵担保責任より長期間保証される

売主が瑕疵保証に加入していると、買主にはより長期の保証が受けられるというメリットがあります。個人間の売買では民法の原則では1年、一般的な契約時の定めでは3カ月が相場となりますが、瑕疵保証による保証期間は2年となっていることが普通です。

そのため、売主が瑕疵保証に加入しているほうが保証期間が長く、買主にとっては瑕疵担保責任が長く続くことになるため、瑕疵を見つけた際の負担を免れやすいです。

瑕疵担保責任の期間終了後に見つかった瑕疵は、買主の負担で修繕しなければならないため、少しでも期間が延長されるのは買主にとっても嬉しいポイントです。保証期間が長いことで金銭的なリスクが減るのは買主も同じであり、購入のハードルが下がることから売りやすくなるというメリットにも繋がるでしょう。

物件の瑕疵でよくあるQ&A

不動産売買における瑕疵への理解を深めるために、よくあるQ&Aも確認しておきましょう。

  • 【Q1】すでに分かっている問題はどう買主に説明をする?
  • 【Q2】瑕疵かどうかはどうやって判断する?
  • 【Q3】瑕疵をなくす方法はあるのか?
  • 【Q4】不動産会社に瑕疵担保責任は発生する?
  • 【Q5】瑕疵担保責任なしで売却はできる?

よくある疑問点とその回答を知ることで、瑕疵についての理解がさらに深められます。

【Q1】すでに分かっている問題はどう買主に説明をする?

そもそも瑕疵とは隠れた不具合であり、すでに問題として分かっている場合は、契約時に物件状況報告書を用いて説明を行います。事前に問題のある箇所を説明しておくことで、売主は瑕疵担保責任を免れることができ、引き渡し後に言及されても修繕の費用負担に応じる必要はありません。

もちろん、責任を免れられるのは事前に申告があった場合であり、告知せずに売却し、引き渡し後に問題が見つかったなら瑕疵として認められ、当然責任も問われます。

問題を抱えていることを開示するとマイナスの印象を与えて販売がしづらくなりますが、包み隠さず伝えることが大切です。また、故意に問題を申告しなかった場合だけではなく、売主が気づいていない瑕疵が後から見つかった場合も、瑕疵担保責任は問われます。

引き渡し後に思わぬところから瑕疵が見つかり、責任を追及されるケースもあるため、把握している分は確実に説明して、少しでもリスクを下げることが大切です。

【Q2】瑕疵かどうかはどうやって判断する?

物件の瑕疵として認められるのは、事前に説明がない不具合が、引き渡し後に見つかった場合です。また、事前に告知を受けていたとしても、不具合の程度が買主の想定を超えるものだと、瑕疵として認められ、責任を問われることもあります。

不具合の説明をする際には細かく伝えることが大切であり、状態を正しく提示して、お互いに共通の認識を持っておかなければなりません。自分は分かっているからと説明を省いてしまうと、後から説明を受けていないと揉めることになり、瑕疵担保責任を追及されることもあるため注意しましょう。

【Q3】瑕疵をなくす方法はあるのか?

所有者だからといって全ての問題を把握しているとは限らず、売主が知らない瑕疵がすでに存在しているケースもあります。売却前には瑕疵がないか念入りにチェックすることが大切ですが、素人判断では限界があるため、不動産会社に相談して、専門家に検査をしてもらうとよいでしょう。

専門家に調べてもらうことで瑕疵を発見でき、それを契約時に説明することで、責任を免れられる場合があります。また、瑕疵が見つからなかった場合は、検査を受けて瑕疵がなかったというアピールポイントができるため、売却時にプラスに働くことも多いです。

専門家のお墨付きがあることで物件としての魅力も上がり、購入希望者に安心を与えられるため、買い手をつきやすくするためにも事前の検査はおすすめです。

【Q4】不動産会社に瑕疵担保責任は発生する?

瑕疵担保責任が誰に発生するかは、売却の方法や売主によって異なります。不動産会社と仲介契約を結んで売る場合は、自分が売主になるため瑕疵担保責任は不動産会社ではなく、売主本人に発生します。対して不動産会社が売主の場合は、瑕疵担保責任を負うのは当然不動産会社です。

個人が売主の場合と不動産会社が売主の場合は瑕疵担保責任の期間が異なります。個人では民法原則で1年、通常3カ月程度であるのに対して、不動産会社は2年以内と期間が長いです。新築物件の場合は10年とさらに長く、不動産会社が売主だとより長期の瑕疵担保責任が発生することは覚えておきましょう。

【Q5】瑕疵担保責任なしで売却はできる?

民法上の瑕疵担保責任の原則が1年であるのに対して、一般的な売買では3カ月程度と定められることが多いように、瑕疵担保責任の期間縮小が可能です。そのため、両者の合意があるなら、瑕疵担保責任なしにして、契約もできます。

ただし、特約で瑕疵担保責任なしと定めた場合でも、引き渡し後に事前告知していない瑕疵が見つかった場合は、特約は無効となり、売主は通常通り責任を負わなければなりません。また、不動産会社が売主の場合は特約で責任を負わないと定めても、全て無効となります。

瑕疵担保責任なしで契約できるのはあくまで個人間であり、売主が瑕疵を知りながらそれを伝えずに売却した場合は、特約が無効となるため注意が必要です。

不動産売却を検討しているならまず一括査定サイトを利用しよう

よりよい条件で不動産を売却するには、瑕疵保証に加入することがおすすめですが、売却の成功を掴むには、利用する不動産会社の選定もしなければなりません。不動産会社によって取引の得意分野は異なるため、同じ不動産でも利用する業者によって、売却価格が違ってくることも多いです。

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不安があるなら瑕疵保証の保険に加入

売却する物件の状態に不安があるなら、瑕疵保証の保険に加入することがおすすめです。瑕疵保証に加入しておくと、万が一引き渡し後に瑕疵が見つかっても、保険会社が負担を肩代わりしてくれるため、自己負担を大幅に減らすことができます。

瑕疵保証の保険を上手に使い、金銭的なリスクを下げて安全に不動産の売買を行いましょう。


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少しでも不動産売却を検討しているなら、一括査定サイトで自分の不動産がいくらで売れるか調べてみましょう。

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