「マンションを購入するならどの階がいい?」
「買ったら損してしまう階はあるの?」
マンションの購入には高いお金がかかるため、住み始めてから後悔しないか、不安になりますよね。
この記事では、マンションの購入を検討している方に向けて、「マンションで買ってはいけない階」についてを解説します。
ご自身にとって理想的なマンション選びを叶えるために、ぜひ参考にしてください。
マンションを買う際の注意事項とは?
この章ではマンションの選び方について、階層ごとに注意点を解説します。
- 階層別の注意点その1:低〜中階層
- 階層別の注意点その2:高階層
- 階層別の注意点その3:最上階
どの階層に入居するかどうかは、お住いの環境に大きく影響します。
ご紹介する注意点やデメリットを、マンションの階層選びにお役立てください。
階層別の注意点その1:低〜中階層
マンションの階層は、一般的には下から数えて3階以下を低階層、4階から10階程度を中階層と定義します。
低階層と中階層について、3つのポイントを以下の通り紹介しましょう。
- 人の視線
- 騒音
- 害虫
それぞれについて、解説しましょう。
▼ポイント①人の視線
低・中階層ともに、人の視線が気になることがあります。
特に低階層に住む場合、通行人の視線にさらされることが多く、プライバシー保護が難しい可能性があります。
また、中階層では周囲の景色が十分に楽しめないため、眺めを楽しみたい人には不向きです。
▼ポイント②騒音
低階層の場合、通りに面していることが多く、交通量の多い道路に面している場合、交通の騒音が問題になることがあります。
他にも、階下の住人の生活音が気になる場合があるでしょう。
また、エレベーターや階段の通り道に面していることが多く、行き来する際の騒音が気になることも心配されます。
低階層と同様に中階層でも周囲の騒音が気になってしまうことがあるので、覚えておきましょう。
▼ポイント③害虫
低階層や中階層に住む場合、害虫の問題に悩まされることがあります。地面に近いため、蚊やゴキブリなどの害虫が入りやすく、窓から侵入する場合があるでしょう。
夏場は窓を開けたい気持ちもあるかもしれませんが、害虫の侵入には注意してください。
低・中階層に住まいを持つ際は、害虫対策をしっかりと行い、窓網や虫除けスプレー、殺虫剤など必要な用具を揃えておくと良いでしょう。
▼ポイント④景色や明るさ
低階層は、周囲に建物や樹木があるため、その影響で日当たりが悪くなることがあります。
また、周囲の景色を遮られることが多く、眺望が制限される傾向があります。
そのため、眺めや日当たりを重視する場合は、高階層や最上階が適していると言えます。
周囲の景色や日当たり、眺めや明るさを重視する方には低階層はおすすめできません。
階層別の注意点その2:高階層
不動産業界によって異なる場合がありますが、一般的には10階以上、または15階以上とされています。ただし、建築基準法によって定められているわけではなく、地域や物件によっては10階以下でも高階層とされる場合があります。
高階層は、エレベーターが混み合う可能性があるため、時間に余裕を持ってスケジュールを組む必要があります。
また、高階層であるほど人気が上がり、価格が高くなる傾向にあるでしょう。
▼ポイント①エレベーターが混み合う
高階層に住む場合は、居住者がエレベーターを利用する頻度が多いため、エレベーターが混み合うことも考えられます。
また、エレベーターの数が少なく、エレベーターの運行スピードが遅い場合も混雑しやすくなるでしょう。
時間帯によっても混雑度合いが異なります。通勤ラッシュや買い物客の多い週末などは、エレベーターが混みやすくなる傾向があるので時間に余裕を持ってスケジュール調整が必要になる可能性があります。
こうした面倒も気になる方は高階層は避けた方が良いかもしれません。
▼ポイント②価格が高額
高階層に住む場合、価格が高額になる傾向があり、また高階層になるほど景色が良くなるので価格が高くなる傾向にあります。
人気故に価格が高くなりやすく、経済的なゆとりがない方にとっては負担が大きく生活満足度を下げる可能性があるでしょう。
高階層に住む場合は、経済的な負担が大きくなることを理解したうえで選択する必要があります。
階層別の注意点その3:最上階
マンション住まいで最上階に住むことは、ステータスもあって魅力的に思えますが、日照や室温のコントロールが難しいというデメリットもあります。
最上階は、風通しが良く、景色が良いため人気があります。
また、上に階がないので上からの足音や騒音がない、周囲に住む人が少ないといったように、外からの騒音によるストレスを回避しやすいでしょう。
ただし最上階は、上下を地面や別のフロアに囲まれていない分、外気の影響を受けやすい点に注意が必要です。
夏場は室内が暑くなりやすく、反対に冬場は寒さを感じやすいと言われています。
マンションの構造や使われている断熱材、冷暖房設備の性能によって過ごしやすさは変わるため、最上階の購入を検討している方は、眺望だけでなく、マンションの構造や設備も欠かさずチェックしましょう。
部屋の外にも注目!マンションで見逃せない共用施設とは?
マンションの購入を検討している方は、専有部分だけでなく、共用施設(エントランスや廊下、エレベーター、駐車場、プール、ジム、屋上庭園など)にも注目しましょう。
管理方法や負担割合についても確認が必要です。
部屋の内装だけでなく、マンション全体を見据えた選び方が大切です。
注意点その1:マンション全体を見据えた選び方
マンション全体を見据えた選び方が大切な理由は、部屋の内装だけではなく、共用施設の利用環境によって住み心地が大きく変わるためです。
例えば、エントランスや廊下、エレベーターの清潔さや使いやすさ、プールやジムの設備や利用時間などが快適な生活を送る上で重要な要素となります。
また、管理方法や負担割合について確認することで、共用部分の維持管理やトラブル発生時の対応がスムーズになります。
注意点その2:管理方法や負担割合の確認
管理方法については、管理組合が所有・管理している場合と管理会社が所有・管理している場合があるので、購入前に確認してください。
他にも、共有部分の負担割合は、利用規定や管理費規定などマンションによって異なります。
そのため、適宜管理規定を確認して将来的に負担が大きくなるリスクを防ぐようにしましょう。
近隣に空き地があるか調べよう
近隣に空き地がある場合、将来的に何かしらの建物が建設される可能性があります。
その場合、新しい建物が原因で陽が当たらなくなるなどのリスクが考えられるでしょう。
また、新しい建物が建設されることにより、周囲の環境が変化することがあります。
例えば、建設中の騒音や工事車両の通行、建設後の交通量の増加などです。そのため、行政や不動産会社の計画を確認することが重要です。
近隣に空き地がある場合、将来的な建設計画を調べ、その情報をもとに、将来の生活に影響を与える可能性があることを十分に考慮してマンションを選びましょう。
マンションの人気不人気な階とは?
マンションの人気な階・不人気な階について、以下のトピックをご紹介します。
- マンションの4階が不人気
- マンションの6階が人気
- マンションの8階は縁起が良いから人気
一般的には4階が不人気とされ、6階が比較的人気がある傾向にあります。また、8階は縁起が良いとされて人気があります。
ただし、人気不人気の傾向は地域や物件によって異なるなどを紹介します。
人気不人気な階その1:マンションの4階が不人気
マンションの4階が不人気な理由は、以下のようなものが挙げられます。
- 騒音が気になる
- 風通しが悪い
- 防犯性が低い
4階は、1階や2階に比べると騒音は少ないのですが、上階からの足音や水音などが気になると予想されるでしょう。
また、4階は窓を開けても風通しが悪いため、夏場は室内が蒸し暑くなりやすいです。
防犯性は、1階や2階に比べると高く、反対に上階に比べると窓に面したバルコニーから侵入されるケースもあるので注意が必要です。
4階に住む場合は、騒音対策や窓を開けたままでも風通しの良い部屋を選ぶなどの工夫が必要です。
人気不人気な階その2:マンションの6階が人気
一般的にマンションの6階は騒音が少なく、風通しが良く、眺めも良いことから住み心地が良く、人気が高いとされています。
ただし、高齢者や足腰の弱い方には不向きといえるでしょう。
6階は中階層の位置にあり、高層マンションの中階層やタワーマンションの低階層に位置しています。
地上から約18メートルの高さがあり、周りの建物に阻害される心配は少ないでしょう。
低階層ほど低くなく、高階層ほど高くないバランスの取れた階だけに、日当たりや眺望を楽しめることをはじめ、防犯面や価格の面といった多くの魅力が詰まっています。
人気不人気な階その3:マンションの8階が縁起が良いから人気
マンションの8階は、漢数字で「八」と書き、上は狭く下につれて広がり、末が広がっていることから「末広がり」と呼ばれて縁起が良い数字とされています。
末が広がっていることは発展や繁栄につながるとされ、富士山も末広がりの形で縁起物として広く認知されているのです。
縁起が良い数字の「8」は不動産物件でも同様で、高級マンションでも最上階よりも「8」の数字が入っている部屋番号や8階の物件が喜ばれるとされています。
マンションの買ってはいけない階に向いている人の傾向とは?
マンションの階層には各階によって特徴があり、低〜中階層が価格が安く、高階層は環境面を重視する人に向いています。
ここでは、一般的に買ってはいけないと言われている階でも、居住に向いている人について、次の3つの傾向を紹介します。
- 【底〜中階層】費用を抑えたい方
- 【高階層】環境を重視したい方
- 【最上階】外界のストレスを減らしたい方
ご自身にとって適した階層を選ぶことで、快適な生活を手に入れましょう。
傾向その1:【底〜中階層】費用を抑えたい方
マンションの中でも、低〜中階層の価格は比較的安く、費用を抑えたい人には適した選択肢になることが多いです。
さらに、低階層の場合、エレベーターや階段に近く、日当たりも良く、価格も比較的安いので、費用を抑えたい人には特に向いているといえるでしょう。
費用を抑えたい人にとっては、低〜中階層は価格面で魅力的に感じられやすく、エレベーターや階段に近いことから、生活面でもとても便利な環境を得られます。
費用を抑えながら、自分に合った階を選ぶことで快適な生活を手に入れたい人にはおすすめです。
傾向その2:【高階層】環境を重視したい方
高階層に住む場合、周囲からのストレスを受けるリスクが低く、環境面を重視したい人に適している選択といえます。
騒音が少なく、安心した居住空間を維持できますが、エレベーターの乗り降りに時間を使ってしまう傾向があるため、生活の質を下げることにつながる心配があるのが高階層の欠点です。
しかし、欠点を差し引いても、上下左右からのストレスを受けるリスクを避けやすくて低層界のような防犯面での不安を大幅に削減してくれる高階層は、環境面を重視したい人には適している選択といえるでしょう。
傾向その3:【最上階】外界のストレスを減らしたい方
マンションで部屋を選ぶ際には、最上階に注目する人が多い傾向にあります。なぜなら、最上階は外界からのストレスを減らせるため、ストレスに敏感な方にとって最適な選択肢だからです。
周囲の建物からのストレスを受けにくく、ある程度自由な空間を確保できます。また、最上階は静かな環境であるため、騒音や振動などのストレスを受けにくいというメリットがあります。
ただし、最上階は夏場などは室内が蒸し暑くなりやすく、下階の住人にとっては暑い状態が続くことがあります。そのため、最上階に住む場合は、室内の換気や冷房対策に注意が必要です。
ストレスを減らしたい方には最上階がおすすめですが、暑さには注意が必要ということです。
マンションを購入する際には、自分のライフスタイルに合わせた最適な部屋を選ぶことをおすすめします。
マンションの買ってはいけない階を選んでしまったら
階数の変更や返金を求めた方が良い場合がありますが、同じマンション内で階数を変更できないか検討しましょう。
ただし、階数の変更には引っ越しが伴うので、費用や手続きが必要になる場合があります。
マンション売買契約の解除も検討できますが、契約によっては解除には厳しい条件がついている場合があるでしょう。
そのため、契約書を良く読み、専門家の意見を聞くことが大切です。
最悪の場合、希望の条件に合致する物件に住み替えることも考える必要があります。
マンション住み替えの流れを詳しく解説!住み替えに適した時期や失敗しない方法
マンションで買ってはいけない階は求める価値によって異なる
マンションの買ってはいけない階は、住まいに求める価値によって異なります。
例えば、値段を抑えたい場合は、底層や中層のマンションが適していますが、プライバシーや眺望を重視する場合は、高階層が向いています。
最上階は静かな環境を求める人には最適ですが、室内が蒸し暑くなりやすく、下階の住人にとっては暑い状態が続く可能性があります。
もし、買ってはいけない階を選んでしまった場合は、思い切って住み替えてみるのもひとつの選択肢になるかもしれません。
住み替えには、費用や手続きが必要になる場合がありますが、希望の条件に合致する物件でストレスの少ない生活が叶う可能性があります。
住み替え費用は今の住まいを売却することで、資金の一部にする手もあるでしょう。
現在の住まいの売却の相談をしたい方は、「すまいステップ」の一括査定がおすすめです。各社エース級の担当者が、ご自宅の査定から売却までを担当します。