マンションは売り出してもすぐに売れるとは限らず、長期間売れ残ってしまうこともあります。希望する期間で売却できないなら、値下げを考えることが大切です。
ただし、値下げは計画的に行わないと、ずるずる金額を引き下げるだけで買い手が見つからないこともあるため注意が必要です。
値下げのポイントや適切なタイミングを知り、失敗のないマンションの売却を目指しましょう。
マンション価格を値下げするメリットとデメリット
売り出したマンションの価格を値下げすることには、メリットとデメリットの両方があります。値下げをすることで素早く売れることはメリットですが、売却によって得られる利益が減ってしまうことはデメリットです。メリットとデメリットの両方を正しく理解して、どのように値下げすべきなのかを考えていきましょう。
早く売却でき維持費が減る
買い手は少しでも安くよい物件を買いたいと考えているため、値下げをすることで素早く売却しやすくなります。また、早期売却が見込めるだけではなく、素早く売れることで維持費を削減できることもメリットの1つです。
マンションは所有しているだけでも費用がかかり、売却期間が長くなるほど維持費も高額になります。余計な出費を避けるためにも、適切なタイミングで値下げをして、素早く売却することが損をしない秘訣(ひけつ)です。
ローンを完済できないこともある
値下げによってスムーズに売却できたとしても、想定していた利益が得られず、住宅ローンを完済できない可能性があります。住宅ローンが残っている状態でも、売却価格で完済できる見込みがあれば売却は可能です。
しかし、値下げをすると当初よりも売却価格が下がるため、ローン完済のために自己資金で支払わなければならないこともあります。値下げは金銭的なデメリットを伴うため、慎重に行わなければなりません。
マンション売却での値下げのタイミングの考え方
売却予定のマンションをいつ値下げするかは、タイミングが重要です。
- 値引き交渉をされたとき
- 一般的なタイミングを参考にする
- 売却期限から考える
- 不動産の需要が上がる時期を考慮する
- 購入希望者の人数から考える
- 市場の動向を見極める
どのようなタイミングで値下げをするのか、考え方を知っていきましょう。
値引き交渉をされたとき
不動産売買では、買い手が値引き交渉をしてくることも多いです。
値引き交渉に応じることで、スムーズに売却できるケースも多いため、可能は範囲なら値下げを検討しましょう。
ただし、買い手が求めるままに値下げを繰り返すと、安く買い叩かれる可能性があるため注意が必要です。なにを理由に値下げをするのか、根拠を明確にして金額を引き下げましょう。
また、少しでも高値で売るためには、値引き交渉をされることを前提にして、売り出し価格を最初から高めに設定しておくこともおすすめです。
一般的なタイミングを参考にする
不動産の売却で値下げをする一般的なタイミングは、売り出してから3ヶ月後です。
3ヶ月経っても売れないなら、同じ金額で売り出し続けても買い手が見つからない可能性が高いため、この時期に値下げを考えましょう。
3ヶ月で値下げした後は、さらに3ヶ月から半年程度様子を見て、それでも売れない場合はもう一段階値下げを検討します。
売却期限から考える
できるだけ早くマンションを売却しなければならないなど、期限がある場合はそこから値下げのタイミングを考えます。
例えば半年後に転勤するため、それまでに売却しなければならないなら、一般的なタイミングの3ヶ月よりも早く値下げを考えてもよいでしょう。
一般的な値下げのタイミングは目安であり、絶対的な指標ではありません。スムーズに売るためには、売却スケジュールに応じて、柔軟に値下げのタイミングを決めることが大切です。
不動産の需要が上がる時期を考慮する
1年の中で不動産の需要が上がる時期は、新生活を目前にした1月から3月や、異動の多い9月などです。
これらの時期は需要が上がって買い手が見つけやすいですが、同時に売り出される不動産も増えるため、競合が増加します。
競合が増えたタイミングで値下げをすると、買い手にお得な物件だと好印象を与えやすく、有利に売却しやすくなります。
購入希望者の人数から考える
売却活動をしている中で、どれくらい購入希望者がいるのか、その人数から値下げを考えることも大切です。
例えば数ヶ月売却活動をしているのに、購入の申し込みや内覧の件数があまりにも少ない場合は、そもそも売り出し価格が高すぎる可能性があります。
高額な不動産は買い手の目に留まりづらいため、購入希望者の数が少ないと感じるなら、値下げを考えてみてもよいでしょう。
市場の動向を見極める
マンションを売却するなら、市場の動向を見極めることも大切です。
基本的には好景気で金利が低いと不動産需要は増え、不動産は高額になります。
好景気で低金利の時期なら、なかなか売れないからといって、すぐに値下げをする必要はありません。
需要が増えて購入希望者が現れる可能性もあるため、少し様子を見て、それでも売れない場合に値下げを検討してみましょう。
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無料診断スタートマンション売却で値下げをするときの注意点
マンションの売却で値下げをするときには、注意点がいくつかあります。
- マンション価格の相場を調べておく
- ローン残高を確認しておく
- あらかじめ値下げする時期を決めておく
- 値下げが本当に必要か考える
- できるだけまとめて値下げする
注意点を正しく理解して、失敗なく値下げを行いましょう。
マンション価格の相場を調べておく
値下げで損をしないためには、マンションの相場価格を調べておき、相場の範囲内で値下げをすることが大切です。相場を知らずに大幅に値下げすると、本来の価値よりも安く売ってしまい、損をする危険性があります。
どれくらい値下げをするのか、基準を決めるためにも相場価格は事前に調べておきましょう。マンションの相場価格を調べるには、一括査定サイトの利用がおすすめです。
すまいステップなら一度の登録で最大4社から、まとめて査定を受けられます。複数社からの査定結果を比較することで、相場価格がどれくらいなのか、イメージを持ちやすくなるでしょう。
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無料診断スタートローン残高を確認しておく
値下げを検討しているなら、事前にローン残高がいくらあるのかを確認しておきましょう。検討している金額に値下げをしてもローンは完済できるか、シミュレーションをしておくことが大切です。
そもそもローンが残っているマンションは完済できないと売却ができないため、値下げ後もローンを完済できるかは、必ず確認しておかなければなりません。
あらかじめ値下げする時期を決めておく
マンションを売り出す際には、あらかじめどのタイミングで、いくら値下げするのかを決めておきましょう。長期間売れ残っているマンションは買い手にマイナスイメージを与えてしまい、さらに売れづらくなってしまうことがあります。
そのため、悪印象を持たれないうちに売却するためにも、計画的に値下げして早期売却を目指すことが大切です。いつまでに売れなければいくら値下げをすると、最初に決めておくと売却活動はスムーズに進めやすいです。
値下げが本当に必要か考える
マンションが売れないからといって、必ずしも値下げが必要とは限りません。売れない理由は金額以外にもさまざまあります。
買い手が見つからないとしても、不動産会社が積極的に売却活動を行っていなかったり、近隣に同タイプのマンションが多く売り出されていたりすることが理由の場合もあるでしょう。
買い手が見つからないからといってすぐに値下げをすると、損をすることもあります。金額以外の理由で売却活動が滞っていないかを確認し、値下げはあくまでも最終手段と考えましょう。
できるだけまとめて値下げする
値下げをする際には、少額ずつ落とすのではなく、できるだけまとめて値下げをすることが大切です。数万円程度の値下げでは買い手の目に留まらないため、基本的には50万円や100万円など、まとまった金額で値下げをしましょう。
また、値下げをする際には、端数を切ってインパクトを出すこともおすすめです。例えば「3,100万円から3,000万円」、「2,980万円から2,900万円」に下げると、買い手にお得なイメージを持ってもらいやすくなります。
みんなの不動産売却体験談京都府京都市北区 / 50代
査定価格28,000万円売却価格25,000万円
不動産会社の決め手一番大きい理由は査定額が高かったからです。他社でも売主の希望額で販売するよう頑張るとは言われたが、最初に提示された査定額で判断する事にしました。兵庫県西宮市 / 50代
査定価格4,600万円売却価格4,950万円
不動産会社の決め手自宅を購入した時の担当者がまだいらっしゃり、私からの査定依頼メールをその方が偶然に目にし、会社としてはエリア外だが連絡を頂いた。自宅購入時もそうでしたが、非常に丁寧な対応でしたので迷わず決めました。大阪府堺市西区 / 40代
査定価格350万円売却価格350万円
不動産会社の決め手素人にもわかりやすい説明をしてくれること。また、細かいことまで質問に丁寧に答えてくれること。価格が適正であること。営業の方が信頼できること。沖縄県那覇市 / 50代
査定価格5,100万円売却価格4,900万円
不動産会社の決め手担当者の方が親身になって何度も相談に乗ってくれた。内見希望者にも寄り添い、それぞれの希望など都度相談に乗ってくれた。対応も早くて、細かい事まで連絡してくれた。千葉県浦安市 / 30代
査定価格5,380万円売却価格5,180万円
不動産会社の決め手大手で実績が豊富だった。また、担当の方も親切に対応頂き非常に心強かった。最終的には、購入者の方のお子さんが気に入ってくれたのが一番大きな決め手となった。値下げ以外で買い手を見つける方法
マンションが売れないからといって、必ずしも値下げをしなければならないわけではありません。値下げ以外でも、買い手を見つける方法はあります。
- 媒介契約を変更する
- 担当者もしくは不動産会社を変更する
- 簡単なリフォームを行う
- ハウスクリーニングなどを活用する
- 不動産買取で売却をする
なかなかマンションが売れない場合は、売り出し価格だけではなく、売却活動そのものも見直しておきましょう。
媒介契約を変更する
不動産会社に仲介業務を行ってもらうために結ぶ媒介契約には、3つの種類があります。
- 一般媒介契約
- 専任媒介契約
- 専属専任媒介契約
不動産会社がより積極的に売却活動を行ってくれるのは、専任媒介契約と専属専任媒介契約です。そのため、一般媒介契約を結んでいて買い手が見つからないなら、別の売買契約に切り替えてみるとよいでしょう。
専任や専属媒介契約は不動産会社1社のみとの契約になるため、不動産会社も積極的に売却活動をしやすくなり、素早く買い手が見つけられる可能性があります。
担当者もしくは不動産会社を変更する
スムーズにマンションを売却するには、仲介をしてもらう不動産会社や営業担当者の実力と相性が重要です。そのため、実力不足を感じたり、相性が悪いと思ったりするなら、担当者もしくは不動産会社を変更しましょう。
別の担当者に替えてもらったり、不動産会社の乗り換えをしたりすることで、スムーズに売却できるケースもあります。特に仲介手数料が安い、あるいは無料の不動産会社では質のよいサービスが受けられないこともあるため、売却活動が難航するなら別の不動産会社を探してみましょう。
簡単なリフォームを行う
マンションの売却では、基本的に大規模なリフォームは不要です。ただし目に見えて汚れている場合や、故障箇所があるなら、簡単なリフォームをして修繕しておきましょう。
小規模なリフォームならそれほど費用をかけずに、マンションの状態を改善できます。見た目が悪いと買い手がつきづらいため、コストをかけすぎない範囲でリフォームをしてみましょう。
ハウスクリーニングなどを活用する
部屋をきれいに見せる方法として、ハウスクリーニングやホームステージングなどのサービスがあげられます。ハウスクリーニングをしてもらうことで、部屋の汚れをきれいに取ることができ、清潔感をアピールできて買い手に好印象を与えられます。
また、部屋をモデルルームのように演出してもらうホームステージングを利用すると、買い手に生活のイメージを持ってもらいやすいです。ハウスクリーニングやホームステージングは必ずしも必要なサービスではありませんが、売却活動が思うように進まない場合には、打開策として試してみましょう。
不動産買取で売却をする
マンションの売却は不動産会社による仲介だけではなく、買取という選択肢もあります。買取は個人の買い手ではなく、不動産会社にマンションを売却する方法です。
買取ならリフォームが必要なマンションでもそのまま買い取ってもらえます。また、立地条件が悪くても買い取ってくれることも多く、仲介で買い手が見つからないなら、買取も検討しましょう。
買取は不動産会社との契約のみですぐに売却できるため、仲介よりも短期間でマンションを手放せます。ただし、売却価格は仲介の相場よりも低くなるため、素早く確実に売れる反面、売却価格が下がることは理解しておきましょう。
マンション価格の値下げは計画的に行う
マンションの売却がうまくいかないなら、値下げをして様子を見ます。ただし、値下げはタイミングや値引き幅を考えて計画的に行う必要があり、闇雲に値下げをすると損をする可能性が高いです。
いつどのタイミングで値下げをするのか、いくら安くするのかは売却活動の開始前に考えておく必要があります。計画性を持って適切なタイミングで値下げをし、買い手の関心を集めてスムーズなマンション売却を目指しましょう。