戸建ての査定は何をみて評価される?査定額の決まり方を解説

戸建てを売却する際には、まずは査定を行いますが、できれば高く査定してもらいたいですよね。

しかし、査定時に見られる評価ポイントやどんな準備をしておけばいいのか知っている人は少ないと思います。

この記事では、戸建ての査定額に影響するポイントや査定前に準備すべきことを紹介していきます。

査定額を上げる方法や上手な活用の仕方を知ることが、売却成功の第一歩です。

査定についての理解を深めて、戸建て売却の成功を目指しましょう。

監修逆瀬川 勇造

大学卒業後は地元の地方銀行に入行し、窓口業務・渉外業務の経験を経て、2011年9月より不動産会社に入社。新築や土地の仕入れ、不動産売買に携わる。

【保有資格】AFP(2級FP技能士)/宅地建物取引士/相続管理士

【URL】P.D.Pの金融・不動産情報ブログ

戸建て査定前に準備すべきこと

この章では実際に査定を受けるにあたって、以下の目的別に準備すべきことをまとめています。

査定評価を上げる

  • 査定評価を上げるために、改善できる査定ポイントは改善しておきましょう。

査定額を判断する

  • 根拠もなく高い査定額を提示する悪徳業者も存在するため、提示された査定額の妥当性を自分で判断できるようにしておきましょう。

査定を円滑にする

  • 不動産会社が円滑に査定できるように、調べてわかることは事前に明確にしておきましょう。

査定評価を上げる①越境物を処分

隣地に越境しているものがある場合は、隣人とのトラブルが発生するリスクがあり、査定額が安くなってしまう可能性があります。現時点でトラブルとなっていないとしても、購入後にトラブルが発生し、最悪の場合は損害賠償請求まで発展してしまう可能性があります。

屋根、ブロック塀、エアコン室外機などの越境物がある場合は事前に処分しておくようにしましょう。買い主候補にとってのリスクを解消でき、査定評価を下げなくてもすむようになります。

査定評価を上げる②境界線の確定

査定時には、土地の境界が確定されているかどうか確認が行われます。境界線が確定されてない土地は、その後の隣人トラブルに発展する可能性があるほか、正確な土地面積を測れないことが考えられるため、その土地の価値を著しく落としてしまいます。

確定測量図があれば境界が確定している証となります。確定測量図があれば、査定時に不動産会社に写しを提示して下さい。

確定されていない場合は確定測量を行って確定させるようにしましょう。

査定評価を上げる③給排水設備を修繕

キッチンや洗面所の蛇口、浴室のシャワーなどから水がチョロチョロとしか出ない場合は、修理を依頼して水圧を調整しておきましょう。不動産会社によっては、上にあげた給水設備からの水の出を確認することがあるためです。

水圧が低くてチョロチョロとしか水が出ないと買主の印象が悪くなるため評価が下がります。また、売却後に買い主からのクレームにつながることもありえます。

売主は毎日使っていると気にならない部分ですが、水圧が弱いと感じたら査定前にきちんと水が出るように修繕しておきましょう。

査定評価を上げる④シロアリ被害・雨漏りの修復

シロアリ被害や雨漏りがある場合は、査定評価は大きく下がります。現状シロアリ被害や雨漏りがある場合は売却に相当苦労しますので、修復してから売却するようにしてください。

また、古い家の場合、現状問題がみられなくても、見えないところで劣化がすすんでいる可能性があります。売却後に欠落が発覚した場合は契約不適合責任に問われてしまうため、ホームインスペクションを行い、住宅の劣化状況や欠落の有無を診断しておくことがオススメです。

ホームインスペクションとは第三者である住宅の設計・施工に詳しい専門家が、住宅の劣化状況、欠陥の有無を診断することです。ホームインスペクションを行うことで売却前に補修が必要な箇所が分かり、修復が可能となります。

基本的に約30坪ほどの住宅診断で5~6万円の費用・2~3時間の時間がかかりますが、売却可能性を高める+売却後に損害賠償請求が発生するリスクを下げてくれるため、費用対効果が高い対策といえます。また、不動産会社によっては無料でホームインスペクションを実施してくれる会社もあります。

査定評価を上げる⑤修繕履歴を整理

これまでに修繕やリフォームをしたなら、いつどのような内容で行ったかについて情報を整理しておきましょう。メンテナンスの履歴を伝えると物件状態のよさがアピールでき、これを査定価格に考慮してもらえる可能性があります。

例えば、定期的に外壁塗装を行っている、シロアリ予防を行っている等の維持修繕を実施している場合には、良いアピールポイントとなります。

今まで行ってきた修繕や改修等について、以下のように実施時期と内容について表でまとめておくだけでも印象はアップします。

<修繕履歴の例>
実施時期内容
2007年3月クロス貼替
2010年5月シロアリ予防実施
2015年8月外壁塗装塗替え

査定評価を上げる⑥新耐震基準を満たすなら証明書類を手配

リフォームの中で、耐震リフォームによって新耐震基準を満たしている場合には、その事実は必ず不動産会社に伝えるようにして下さい。

新耐震基準に適合している建物は、購入者が不動産取得税や登録免許税で軽減措置を受けることができ、また住宅ローン控除が使える建物にもなります。買主に経済的なメリットが発生するため、新耐震基準への適合は建物に付加価値を与えてくれます

以下のような書類は、新耐震基準に適合していることの証明になりますので、不動産会社へしっかりとアピールするようにしましょう。

  • 既存住宅に係る建設住宅性能評価書
  • 耐震診断結果報告書
  • 瑕疵保険の保険付保証明書
  • 建築士法第20条第2項に規定する証明書(構造計算書)の写し
  • 耐震基準適合証明書の写し
  • 住宅耐震改修証明書の写し
  • 固定資産税減額証明書の写し
  • 増改築等工事証明書の写し

査定評価を上げる⑦最低限の整理整頓をする

査定時にくまなく見てもらえるように整理整頓をしておきましょう。部屋に物があふれていたり、水回りが汚れているとそれだけで印象が悪くなるので査定額に悪影響を及ぼすかもしれません。

最低限の掃除をして室内を清潔な状態を保つことも大切です。特に水回りは汚れや臭い、劣化が見えやすいため、念入に掃除をしておきましょう。庭木があるなら整備が必要で、伸びっぱなしの印象を与えないように剪定しておくのも成功のポイントです。

査定額を判断する①住宅ローンの返済額や新居の頭金を調べておく

住宅ローンが残っている戸建てはローンを完済し抵当権を抹消しなければ売却できません。

査定額よりも住宅ローン残債の方が多いと、他の金融機関から借り入れをして返済したり、新居の住宅ローンに借り替える必要があります。

ローン残高と査定価格との差分を把握しておけば、戸建ての売却価格でローンを返済できなくても資金計画を立てることができます。

買い替えの際には残っている住宅ローンの返済や新居購入の初期費用など様々な費用がかかります。これらを査定額から差し引き、余った分を頭金に回すと考えるとよいでしょう。

住宅ローンが残っている家を売る場合は、買い替えの資金計画を立てるためにも査定前にローン残高を調べておきましょう。

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査定額を判断する②周辺相場を必ず調べる

不動産会社の中には、足元を見て相場よりも安い査定額を提案してくる会社もありますし、契約してもらうために根拠のない高額の査定を行う会社もあります。

周辺相場を事前に調べておくことで、査定額が相場より高い、安いと妥当性を判断しやすくなります。また、周辺の売却相場の推移をみていると地価が上昇しているタイミングがわかります。地価が上昇しているということは、その分需要が上昇していることにつながります。
今が売り時なのかの判断には必要不可欠の要素となるので、しっかり確認しておきましょう。

戸建ての相場は「家」と「土地」でわけて調べることがおすすめです。それぞれの調べた方は以下の記事を参考にしてください。

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査定額を判断する③複数の不動産会社に依頼する

戸建ての査定を受ける際は必ず複数社に依頼することが大切です。不動産会社によって同じ物件でも査定価格が大きく異なることが良くあるからです。

不動産会社の中には、契約を得るために意図的に高い査定価格を出して、売り出した後に値下げの提案をする企も会社もいます。
1社にしか査定していなければ、その会社が出した査定価格が高いか低いか判断できず、相場とかけ離れた価格で売り出し損につながるかもしれません。

複数社からの査定結果を比較することで、戸建ての相場価格を判断でき、よりよい条件を提示する不動産会社を見つけやすいです。

戸建てを査定するなら不動産一括査定サイトを利用しよう

不動産一括査定サイトとは、Web上で複数の不動産会社にまとめて無料で査定依頼ができるサービスです。

これまで不動産会社に査定を依頼する場合、一社一社に足を運んだり、電話で査定してほしい物件情報を何度も説明する必要がありました。

不動産一括査定サイトを利用すればこのような面倒な作業が不要です。

Web上で簡単な項目を入力すれば、提携している不動産会社の中からあなたの戸建てを高く売ってくれる会社に自動で査定依頼でき、査定結果をメールや電話で受け取れます。

不動産一括査定サイトの手順

一括査定サイトでオススメのサービスはすまいステップです。すまいステップは2~3分程度の査定依頼ができ、しかも無料で利用できます。

査定結果も一度に最大4社まで表示できるため、不動産会社の条件を比較しやすいです。机上査定の結果から気になる不動産会社にコンタクトを取ることも可能であり、スムーズに訪問査定に移行しやすいのも魅力的なポイントです。

「戸建てを高く売りたい」「不動産会社を探すのが手間」という人は是非一括査定を使ってみましょう。

査定を円滑にする①所有者名義の確認

査定時には登記簿謄本の所有者と売主が同一人物かの確認が行われます。まずは自分が真の所有者になっているかを確認をしておきましょう。

一般的に、不動産を売却できるのは所有者本人です。(委任状による売却などは可能)
相続してまだ名義を変更していない場合や、共有名義で建物と土地の名義が違う場合では、所有者と売主の名義が異なることはよくおこりえますので、事前に調べておきましょう。

すまリス
土地の所有者名義がどうなっているかは、納税通知書とクレジットカードがあれば、登記情報提供サービスで確認できるよ!

査定を円滑にする②地中埋没物の確認

地中埋没物とは、建物の地中に埋没しているもの全般を指します。 一般的には浄化槽や便槽などが多いですが、なかには昔の建物の基礎や廃材、ごみが埋められている場合もあります。

地中埋設物がある場合、地盤の強度が低下して地震の際に大きな被害が発生する可能性があります。また、浄化槽や汚染物質などが埋設されていると、衛生面でも健康面でも問題です。

地中障害物は見た目上分からず、不動産会社は調べようがないため、売主がきちんと調べるようにしてください。古い地図や地質図、地形図、地理図、登記簿、航空写真などから過去に何が建っていたのか調べることで、埋没物の有無を検証できます。昔から住宅用地であった場合は問題ありませんが、クリーニング屋やガソリンスタンドが建っていた場合は浄化槽や汚染物質が埋まっている可能性があるので注意です。

地中埋没物が埋まっている場合、査定額を落とす原因となります。しかし、知っていたまま黙って売ると、契約不適合責任に問われるので、可能性があるならば正直に不動産会社にその旨を伝えるようにしましょう。

契約不適合責任とは、売却後に建物や土地に欠落が発覚した場合、売主は買主からの損害賠償請求に応える責任を負うというものです。

戸建て査定額の決まり方

戸建ての査定額は「家」と「土地」の査定総額に補正が加えられて決定します。

戸建ての査定額=(家の査定額+土地の査定額)×補正率

この章では、家と土地で査定額が決まる方法や、補正の基準について解説します。

家の査定額は【原価法】で決まる

原価法とは、その不動産を再調達する場合の原価(再調達原価)を求め、経年数によって軽減した原価を考慮してその価格を求める手法です。家を含む建物価格の査定には、もっぱらこの手法が採り入れられています。

原価法による査定額は標準建築費築年がベースとなっています。原価法を基にする家の査定額は以下のとおりです。

▼計算式

家の査定額=標準建築費(※1)×築年数による補正率(※2)
※1.標準建築費=建物の取得費を算出するうえで基準となる金額です。「標準単価1㎡×延べ床面積」で計算できます。標準単価は国税庁が公表している標準建築価額表に、年度・構造別に新築当時の1㎡あたりの単価を確認できます。延べ床面積とは、全階層における床面積を合計したものです。
※2.築年数が古いほど建物価値は下がるため、建築標準費用には築年数による補正が加えられます。補正率は耐用年数に対して築年数がどれほど経過したのかによって計算されます。計算式は「補正率=耐用年数ー築年数/耐用年数」となります。例えば、耐用年数が22年で築年数が20年の戸建ての場合の補正率は、(22ー20)/22となります。築年数以外に建物の規模や品質等も考慮されますが、解説を平易にするため割愛しています。

一般的には、標準建築費が高く築年数が浅い建物であるほど査定額は高くなります

原価法に関する詳細は、以下の記事における「家の査定額を算出する3つの方法」で解説しています。

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土地の査定額は【取引事例比較法】で決まる

土地の査定は取引事例比較法に基づいて行われます。取引事例比較法とは査定地と類似する取引事例の価格を基準に査定地の価格を決める査定方法のことです。

取引事例比較法では、査定地と事例地における土地の評価項目を比較し、売主の事情や市況を考慮して補正をかけ、査定地の価格を決定します。事例地は、査定地の近隣にあり面積や形状が類似する土地が選定されます。比較される条件項目は、前章「戸建て査定でみられる評価ポイント」で解説した土地の評価ポイントが基準となっています。

取引事例比較法に関する詳細は、以下の記事における「マンションの査定額を決める3つの方法」でも解説しています。

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査定総額に対する補正の基準

上で説明した家と土地の査定額に補正が加えられたのが戸建ての査定額です。以下のような基準が補正として考慮されることになります。

▼補正の基準

  1. 総額と単価の関係(単価が妥当でも土地面積が大きい場合は総額が大きくなって売りにくい)
  2. 周辺の住宅地域における相場
  3. 不動産会社の勘

基準1.総額と単価の関係

家と土地の査定総額が大きくなりすぎる場合、販売価格が上がるので買い手がつきづらくなります。逆に査定総額が小さい場合は販売価格が下がるので買い手はつきやすくなります。

こうした価格と需要の関係を考慮して、査定総額が大きいほど単価を下げ、総額が小さいほど単価を上げるように補正が加えられます。例えば大規模画地などは面積が大きい分総額が大きくなるため単価は下げられ、小規模画地は総額が小さくなるため単価が上げられるように補正されます。

基準2.査定地周辺の住宅地域における相場

地域によって総額の相場は異なります。例えば、8,000万円程度の中古住宅が平気で取引される地域もあれば、2,000万円程度の中古住宅が一般的な地域もあります。

査定価格はその地域における総額の相場も意識しながら決定されます。相場からかけ離れた査定価格で売りに出しても売却できない可能性が高いためです。例えば、総額の相場が2,000万円の地域では、査定総額が5,000万円の戸建ては高すぎて買い手がつきません。

査定総額が地域の相場よりも高すぎる場合は、補正による調整が加えられます。

基準3.不動産会社の勘

不動産会社の勘も査定額に影響を与えます。勘といっても適当に決めているわけではなく、担当者がこれまで蓄積してきた売却に関する知見と経験値に基づた最終調整となります。

戸建てを実際に売りに出す際は、買い主目線でみた印象は成約可否に大きく関係してきます。査定における勘は、買主目線の感性を反映したものであり、経験豊富な営業マンほど精度が高く、頼りになる最終調整と言えます。

戸建て査定でみられる評価ポイント

戸建ては「家」と「土地」にわけることができ、査定もそれぞれをわけて評価します。「家」と「土地」の評価ポイントはそれぞれ以下になります。
▼家の評価ポイント
チェック箇所影響度
建物①建物の構造★★★★★
②築年数★★★★
③外装(屋根、傾き)★★★
④内装(間取り、生活動線、雨漏り、異臭有無)★★★
⑤設備(水回り、破損状況)★★
⑥付加機能の有無

▼土地の評価ポイント

チェック箇所影響度
建物①周辺相場★★★★★
②利便性の高さ★★★★
③建築規制★★★
④土地の面積・形状★★★
⑤接道道路との関係★★
⑥日照・眺望
以降で順番に解説していきます。

家の評価ポイント①建物の構造

戸建てにおける査定額は、まずその建物の仕様材(建築材料)によって決定されます。当然ですが、単価が高い仕様材で建てられている戸建てほど査定額は高くなります。

以下は国税庁によって調査された、全国の平均的な仕様材別の工事費用単価です。

▼仕様材別の1㎡単価(単位:千円)

木造鉄骨鉄筋
コンクリート造
鉄筋
コンクリート造
鉄骨造
172268260250

参考:国税庁|地域別・構造別の工事費用表(令和3年分)

家の評価ポイント②築年数

築年数が戸建ての査定額に与える影響は大きく、築年数が古いほど査定価格は低くなります。

建物部分には法定耐用年数という指標が定められており査定の評価基準となります。法定耐用年数は住宅構造によって異なり、法定耐用年数を超えた建物の査定価格はゼロになるといわれています。例えば、居住用の木造建築の法定耐用年数は22年なので、築20年を超えた木造戸建ての査定価格が実質ゼロになるということは珍しくありません。

築20年を過ぎた戸建ての価値が急激に下がってしまうため、築30年を超えた物件は「古家付きの土地」として土地のみの価格で取引されるのが一般的です。

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家の評価ポイント③外装(外壁・傾き)

屋根や外壁の塗装剥がれ、破損個所がないかも査定時に確認されます。築年数が経った戸建ては、木部が腐食している箇所も出てくるので査定額に大きく影響します。

また、水平器等を使って建物の傾きも確認されます。建物の傾きは、窓や扉の開閉に影響するので、傾きが明らかな家の査定額はかなり下がり、売却すらできないこと可能性があります。

▼傷んだ外壁の例

傷んだ外壁の事例

家の評価ポイント④内装(間取り・生活動線・雨漏り・異臭有無)

部屋がきれいな状態であるか、異臭はしないか、生活しやすいかも評価ポイントになります。使いやすい間取り、家具を配置しやすい、生活導線がすっきりしているなどが考慮されます。

床下や屋根裏の点検口や押し入れ、クローゼットなどの天井部に雨漏り跡や木部腐食がないかも確認されます。

特に日当たり悪い箇所はシロアリ被害が発生している可能性もあるので、念入りに査定でチェックされます。査定時に雨漏りやシロアリ被害が発覚した場合は、修繕が求められることもあります。

また、壁紙やフローリングの劣化状況も査定時のチェックポイントです。

▼雨漏り跡や壁紙劣化の例

雨漏り跡や壁紙劣化の例

家の評価ポイント⑤設備状況(水回り)

キッチン、お風呂場、洗面化粧台などの水回りの設備のグレードや保存状況も確認されます。

高級システムキッチンや大型の給湯質があれば、査定額が上がる可能性は高いでしょう。一方で、長年生活していて、お風呂やトイレ、独立洗面台などの水回り設備に劣化が見られる場合は査定額は下がりやすいです。

また、キッチンやお風呂場の水圧が弱い場合も査定額は下がります。

▼劣化した浴室の例

浴室の劣化の事例

家の評価ポイント⑥付加機能

家にどのような付加機能がついているかも確認されます。

次のような付加的機能が付いている戸建てほど、高く査定してもらえます。

付加機能加点項目
ホームオートメーション機能・遠隔操作設備
・自動点灯証明
・モニターTVシステム
自然エネルギーの利用・太陽熱温水器設置
・太陽光発電機設置
冷暖房の設備・セントラル冷暖房
・床暖房設備

土地の評価ポイント①周辺相場

周辺相場は「都心は地価が高い」「田舎は地価が安い」などとよく言われるように、周辺の土地の価格相場は地域による変動が激しく、土地の査定額が決まる最も大きな要因になります。

実際、都心や駅に近い土地は地価が高く、以降の条件が悪くても高い価格で売却することができます。

地価は土地総合情報システムから誰でも調べることができ、不動産会社も査定時に参考として用います。

例えば、その地域の坪単価(地価)が30万円で200㎡の土地の場合は基本となる価格が6,000万円となり、その他の要因で詳細な査定額が上下します。

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土地の評価ポイント②利便性の高さ

戸建て査定では、その物件がある場所も評価のポイントです。

交通の便に関しては最寄り駅までの距離/分数、近くの公共交通機関がバスしかない場合は、バスの運行便数・バス停までの距離/分数などがを基準に交通利便性が高ければ評価が上がります。

また、家の周辺にスーパーや商店街などの商業施設・学校や保育園などの教育施設、病院などの医療機関があるかも評価のポイントとなります。これらの施設から徒歩10分が相場の目安となり、それ以上近いとプラス、遠いとマイナスになります。

土地の評価ポイント③建築規制

土地は地域ごとでその土地で建築可能な建物の用途が法律によって定められています。地域ごとで定められた建築用途は用途地域とよばれ、建物の容積率、建ぺい率、高さ等に制限が設けられています。

用途地域には、市街化調整区域とよばれる住宅や商業施設などの建築が原則認められていないエリアも存在します。市街化調整区域では、一度建物を解体すると再建築が認められていないケースがあり、活用の幅が制限されるため、その分需要が少なくなり、査定額が安くなる傾向があります。

市街化調整区域に属しているかは『用途地域マップ』から簡単に確認することができます。

すまリス
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土地の評価ポイント④土地の面積や形状

土地の査定額は面積や形状によって変化し、広くて使いやすい形をしているものほど、高額査定を得られます。

反対に、土地の形状がいびつ過ぎて整っておらず使い勝手が悪い場合や、土地が狭すぎて新たに敷地内に物を置けない場合など、購入希望者にとって使い勝手が悪い土地の場合は査定額が下がる要因になります。

エリアごとの地価によっても変動はしますが、土地そのものの使い勝手も考慮されることは覚えておきましょう。

土地の評価ポイント⑤日当たり・眺望

快適な生活空間を決める要素として日当たりや眺望も査定時にチェックされます。

日当たりは道路に面している方角がどちらに向いているか確認されます。評価が高いのは日当たりのよい南向きで、次に東向きの部屋が好まれます。

評価が下がりやすいのは夕日がきつくなりやすい西向きの方角や、日当たりが悪い北向きです。また、仮に南向きの部屋だったとしても、周辺環境によって日当たりが悪い場合は評価が下がってしまうこともあります。

また、少し高台にあって見晴らしが良い場合には眺望の良さが加味され、逆に建物に囲まれているような土地はマイナス査定の要因となります。

土地の評価ポイント⑥接道道路との関係

都市計画区域内の場合、接道義務を満たしているかも評価対象になります。接道義務とは「幅4m以上の道路幅2メートル以上接した土地でなければ建築を行えないという制限のことで、建築基準法によって定められています。接道義務を満たしている場合は建築制限がかからないので評価は変わりませんが、満たしていない場合はマイナスに評価されます。

また、隣接している道路がアスファルトで舗装されていたり、道路と接している間口が広いほどプラスに評価されやすいです。

▼接道義務を満たしている土地

接道義務を満たしている土地の例

戸建て査定の流れ

戸建ての査定がどんなものかを理解するには、まず査定の流れから全体像をイメージすることが大切です。

下の画像の通り、全体の流れを順番に解説していきます。

査定の流れの図説

1.不動産会社に査定を依頼

不動産会社の査定依頼ページや一括査定サイトなどを利用して不動産会社に査定を依頼します。

この際に、1社にだけ依頼せず複数社にまとめて依頼をすると安全です。
査定結果は、会社ごとに大きく異なり、その差が300万円以上開くことも少なくないのです。

そのため、複数社を比較したうえでどの査定額を信用するか決めるといいでしょう。

すまリス
いずれの場合も査定に料金がかかることはなく、査定をしたからといって必ず売却をする必要はないよ!
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2.訪問日時を決める

次の章で解説しますが、戸建ての場合は現地に赴いてもらい査定をしてもらった方がより安全です。
訪問してもらう日時を決めておき伝えましょう。

3.不動産会社の現地調査

査定担当者が実際に現地での調査を開始します。

目で見てみないと分からない建物の劣化状況や、物件の良い点などを細かく評価していき査定額を算出します。

4.査定結果の報告

現地の調査からおよそ1週間たつと電話またはメールで査定の結果(査定額など)が伝えられます。

すまリス
ここでいう査定額とは「およそ3ヶ月以内に売れるであろう価格」のこと。
決して、その価格で売れることを保証するものではないけど、売却を進めていくうえで重要な参考値になるよ!

5.媒介契約を結び売り出し開始

査定結果に納得でき売却することを決定したら、査定してくれた不動産会社と契約を結ぶことができます。

これを媒介契約といいますが、これにより不動産会社が売却の手伝い(購入希望者の募集や売買契約の補助)をしてくれます。

媒介契約を結んだらいよいよ売り出し開始です。

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戸建ては訪問査定を依頼しよう

不動産会社に査定を依頼する場合は、可能であれば「訪問査定」を選ぶようにしましょう。

訪問査定とは、担当者が実際に物件に訪問して査定を行う方法です。

物件の情報やデータのみを参考に査定を行う机上査定と比較して、訪問査定は次のようなメリットがあります。

メリット1:精度が高い査定結果を得られる

そもそも戸建ての査定額はその戸建てならではの特徴によって大きく左右されるため、実際に現地をみないと正確に査定することは難しいです。

訪問査定では、データで分かる情報の他に、業者が直接物件の状態を目視し、周辺環境なども把握した上で査定額を提示します。

よって、データのみを参考にしている机上査定と比較して、かなり精度の高い正確な価格を知ることが出来ます。

ここで出る査定額は、ほとんど売却価格に近しいものであると捉えても問題ないため、売却を本格的に進めたい人、または売却するかを検討するために正確な物件価値を知りたいという人は、訪問査定がオススメです。

メリット2:査定時に不動産会社の対応を見極めることができる

訪問査定は、不動産会社と直接対面し査定を進めていく為、その業者がどのような対応なのかを直接みることが出来ます。

訪問査定をしてもらう業者を、実際の取引を依頼する不動産会社の候補にするケースは非常に多い為、そのような場合には、直接業者の対応を見る非常に良い機会になります。

対応を見極めるポイントして、

  1. 売買仲介業務歴が長いか
  2. 査定結果の理由を分かりやすく説明できるか
  3. 親身に対応してくれるか

は注意してみるようにしましょう。

メリット3:売却に向けて不動産会社からアドバイスをうけられる

査定を行う担当者はこれまでさまざまな物件をみてきたプロです。

訪問査定によって物件の短所と長所を見極め、販売時にアピールできる点やマイナスイメージにつながるポイントの改善策など、戸建ての状態を踏まえた具体的なアドバイスが提供できるようになります。

他の物件と比べて「収納が多い」、「動線の作りが良い」といった売主が気づいていない強みを見つけて訴求することで、売却を有利にすすめることが可能になります。

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【訪問査定とは?】メリット・デメリットや注意点を解説!

戸建て査定で失敗しないための注意点

戸建て査定を上手に活用するには、次の3つの注意点も把握しておかなければなりません。注意点を知った上で、失敗しないように売却活動に繋げていきましょう。

有料のハウスクリーニングは査定時に不要

高額査定を狙って、査定前に業者にハウスクリーニングを依頼する方もいらっしゃいますが、査定価格を上げることにあまり寄与はしません。

不動産会社は売り出し前にハウスクリーニングをする前提で査定してくれるので、査定前にハウスクリーニングをして査定価格が上がることはほとんどありません。

ハウスクリーニングが効果を発揮するタイミングは購入検討者が見つかって内覧してもらう時です。購入検討者は見た目の印象悪いと購入意欲が低くなるので、内覧直前にハウスクリーニングをしましょう。

査定前のリフォームも不要

中古の戸建てを購入される方は「安く買って、自分好みにリフォームしたい」という人が多いです。購入者を限定してしまう可能性もあるので査定前のリフォームオススメできません。

リフォーム履歴があるとメンテナンス状況がよいとされて査定価格の向上に繋がることはありますが、だからといって売却のためだけにリフォームをする必要はありません。

リフォームによって売却価格が上昇するのは僅かであり、かけた費用分を回収できずにマイナスになることがほとんどです。居住のために行うリフォームはなんら問題ありませんが、売却のために行うのは避けて、どうしても修繕が必要なら簡単な修理だけに留めましょう。

リフォーム費用分を差し引いて売り出した方が結果的に戸建てが売れやすくなるでしょう。

マイナスポイントを隠すことはNG

物件にマイナスポイントがあると査定価格は下がりますが、問題を隠してはいけません。物件のマイナスポイントを隠し売却してしまうと、物件を引き渡し後に問題点が発覚し、トラブルになることも多いです。

事前に通知していない問題点が引き渡し後に見つかると、瑕疵担保責任を追及され、損害賠償責任を問われたり、契約の解消を求められたりすることも少なくありません。

事前に不動産会社に伝えておき買主にも説明し、納得の上での売却なら責任を追及され、不動産会社のないので、担当者には隠し事はせずに正直に伝えることが大切です。

土地に埋没物がある、シロアリや雨漏りの被害がある、周辺環境が悪いなどのマイナスポイントも正直に伝え、その上で正確な査定価格を算出してもらいましょう。

なお、瑕疵担保責任は2020年4月の改正民法施行により契約不適合責任となりましたが、基本的な内容は同じと考えて問題ないでしょう。

査定価格通りの金額で売却できるわけではない

売却時には査定価格を参考に資金計画を立てたり、売り出し価格を決めますが、この金額は絶対的な指標ではありません。査定価格は変動性の高いものであり、売却時の予想価格です。

そのため、査定額がそのまま売却価格になるとは限らず、実際に売りに出すと売却価格が下がる可能性があることは理解しておきましょう。

もちろん、査定価格通りに売却できないのは反対のケースもあり、売り出し価格を査定価格より高くすれば、査定価格よりも高額で売れることもあります。実際の売却価格は買主との交渉次第で変化することは、頭に入れておく必要があります。資金計画を立てる際には、変動分も考慮して余裕を持って考えることが大切です。

まとめ

戸建て売却は、何より始めに査定が必要です。
売却完了までは約6カ月ほどと長い時間を要すので、最初の査定の段階をなんとなくで終わらせないよう注意しましょう。

3ヶ月経った頃から、査定結果に不満を覚えまた査定からやり直すなんてことになったら大変です。

戸建て査定の一番のコツは「複数の会社から査定をうけること」です。
査定結果を比較し、担当者の売却への意欲や誠実さ、信頼度を比較し、やっと不動産会社を決定する。

最初手間に感じるかもしれませんが、満足のいく査定結果、後悔のない戸建て売却を達成するには必要不可欠です。

下のバナーから簡単に最大社の不動産会社へ査定を依頼することができます。売却活動にご活用ください。

すまいステップ
専門家

戸建て査定は土地やマンションの査定と比べて個別性が高く、難度が高いですし、査定担当者によって大きく変動することも珍しくありません。

特に、建物を解体して更地で売却することを考えている担当者と、古家のまま売却できると考える担当者とでは、査定額にも大きな差が出るでしょう。

もちろん、高い査定額をつけたところで売却できなければ意味はありません。

ある程度売却期間がかかってでも高値で売りたい場合には、古家のまま売却することに強みを持つ不動産会社に依頼するなど、状況に応じて仲介先を変えることも考えるとよいでしょう。

記事のおさらい

戸建て売却は査定からどのくらいかかるの?

戸建ての売却には、約6カ月の期間を要します。査定もその間に含まれるため、査定をいかにスムーズに行うかも売却期間短縮にかかわります。詳しく知りたい方は戸建て売却は査定を含めて約6カ月をご覧ください。

売却を検討しているけど、どんな査定を受ければいいの?

査定にはいくつかの方法があり、不動産会社が行う信用性の高いものでも『机上査定』と『訪問査定』があります。査定の結果は売却金額だけでなく、売り出し方に関わるので早期売買や高額売買に影響します。ですので、売却を検討しているのならば査定精度の高い『訪問査定』を選びましょう。詳しくは売却を検討するなら訪問査定が必要をご覧ください。

査定を行う前に自分で売却相場を調べるべき

査定前には必ず周辺の相場を調べるべきです。売却相場を調べることによって以下のリスクを回避することができます。

  • 売り出し価格の失敗をしなくなる
  • 査定価格が適正でないことに気付ける
  • 売却のタイミングがわかる

詳しく知りたい方は売却相場を知ることで3つのリスクを回避をご覧下さい。

査定の段階で失敗しないためには何をしておくべき

査定をする前に以下5つの準備をしておきましょう。

  • 自分で周辺相場を調べる
  • 住宅ローンの返済額や新居の頭金を調べておく
  • アピールポイントを整理して伝える
  • 最低限の掃除はしておく
  • 複数の不動産会社に査定依頼する

詳しくは戸建て査定を失敗しないための5つの準備をご覧ください。

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不動産一括査定サイトを使って査定をしたら300万円以上の差も珍しくない

不動産一括査定サイトすまいステップ を使って実際に不動産を査定してみると、査定額に300万円以上差が出ることも珍しくはありません。

不動産会社 査定価格
不動産会社A 1100万円
不動産会社B 1400万円
不動産会社C 1280万円

これだけ査定額に差が出ると、複数の不動産会社に査定を依頼することが、不動産を高く売るために必須だと言えるでしょう。

少しでも不動産売却を検討しているなら、一括査定サイトで自分の不動産がいくらで売れるか調べてみましょう。

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