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家の名義変更は所有者死亡後どうすればいい?費用や必要書類を解説!

  • 更新日:2024年5月30日
家の名義変更は所有者死亡後どうすればいい?費用や必要書類を解説!

家の所有者が亡くなって、家の名義変更しなければいけないけれど、どうしたらいい?

遺産相続で家を取得するために、名義変更をしたい方で、こんなことに悩まれている場合もあると思います。

家の所有者が死亡して、遺産相続で家を取得する場合、相続人が名義変更手続きを行う必要があります。

この記事では、家の所有者が亡くなった場合の名義変更の手続きの流れや費用などについて、徹底的に解説していきます。

この記事を読んで、家の名義変更をミスなくスムーズに準備できるようになりましょう。

家の所有者が死亡後に名義変更する場合の手続きの流れ

家の所有者が死亡した後に、名義を変更する手続きの流れは、以下の通りです。

  • 家の登記事項証明書を確認する
  • 遺言書があるか確認する
  • 相続人を確定する
  • 遺産分割協議をする
  • 家の名義変更に必要な書類を集める
  • 登記申請書を作成する
  • 法務局に申請をする
  • 登記識別情報通知を受け取る

これらの7つのステップについて、詳しく解説していきます。

家の登記事項証明書を確認する

まず、相続する家の「登記事項証明書」を取得して、家の所有権を確認しましょう。

被相続人が、家の所有権を持っていなければ、そもそも名義変更ができないからです。

登記事項証明書とは?
家の権利関係と地番を正確に確認できる書類です。

登記事項証明書は、全国の法務局・支所・出張所またはインターネットで申請できます。

また、以下の「登記情報提供サービス」で、不動産の登記事項を確認できます。

登記情報提供サービス

引用:登記情報提供サービスHP(2023年8月2日閲覧)

遺言書があるか確認する

遺言書の有無を確認しましょう。

遺言書の有無で、家の名義人の決め方や家の名義変更の手順が大きく変わるからです。

遺言書とは?
被相続人が生前に作成した被相続人の家を引き継ぐ割合などを示した書類のことです。

遺言書が無い場合、法定相続人同士で遺産分割協議をする必要があります。

遺産分割協議とは?
被相続人の遺産をどのように相続してどのように分割するのかを法定相続人で話し合って決めることです。

法定相続人を確定する

遺言書に家の相続について記載がない場合、相続人を決めるために、法定相続人が誰かなのかを調べて、法定相続人を確定させる必要があります。

法定相続人とは?
民法で定められた被相続人の家を相続する権利を持つ人です。相続人とは?
実際に被相続人の家を相続する人です。

法定相続人は、被相続人の戸籍などを法務局に提出すると取得できる相続情報一覧図で確認できます。(法務局「法定相続情報証明制度の具体的な手続について)

法定相続人には、被相続人の家を相続する優先順位があります。

法定相続人の解説

基本的に、被相続人の血族が法定相続人になりますが、「被相続人に近い人」の優先順位が高いです。

優先順位は、配偶者、第一順位、第二順位、第三順位となります。

家の相続開始時に法律婚をしている配偶者が存在していれば、配偶者が相続人になります。

遺産分割協議をして名義人を決める

遺言書に家の相続について記載がない場合、法定相続人全員で遺産分割協議を行い、家の相続人を決めましょう。

名義人は、相続人の中から決めます。

また、遺産の分割方法によって、名義人の決め方が異なります。遺産の分割方法は、以下の4つがあります。

  • 現物分割
  • 換価分割
  • 代償分割
  • 共有分割

遺産分割協議で、被相続人の家を誰がどのように相続してどのように分割するのかを決めた後、遺産分割協議書を作成しましょう。

家の所有者が死亡した後に家の名義変更を行う際、法定相続人全員の同意と署名捺印がされた遺産分割協議書を準備する必要があるからです。

遺産分割協議書とは?
死亡した方の財産について、法定相続人全員で分割方法や相続の内容を話し合った結果を書面にまとめたものです。
司法書士に依頼をすると、遺産分割協議書の作成を代行してもらえます。

現物分割にした場合

現物分割で被相続人の家を相続した場合の名義人の決め方についてです。

現物分割とは?
被相続人の家をそのままの状態で、相続人の誰か1人が相続する分割方法です。

現物分割の場合、相続人が1人のため、単独名義になります。遺産分割協議で確定した家の相続人を家の名義人にしてください。

換価分割にした場合

換価分割で被相続人の家を相続した場合の名義人の決め方についてです。

換価分割とは?
被相続人の家を売却して現金化し、得られた売却額を相続人の間で分割する方法です。
換価分割の場合、相続人が複数人になります。名義の変更方法としては、単独登記または共同登記が選択できます。
単独登記とは?
被相続人の家の相続人のうち1人を名義人として名義変更する方法です。共同登記とは?
被相続人の家の相続人全員を名義人として名義変更する方法です。
相続人のうち1人を名義人にするか、相続人全員を名義人にするか、相続人のうち名義人を1人にするなら誰にするかを決める必要があります。

代償分割にした場合

代償分割で被相続人の家を相続した場合の名義人の決め方についてです。

代償分割とは?
被相続人の家を法定相続人の誰かが相続する代わりに他の相続人に代償金を支払う分割方法です。

代償分割の場合、相続人が1人のため、単独名義になります。遺産分割協議で確定した家の相続人を家の名義人にしてください。

共有分割にした場合

共有分割で被相続人の家を相続した場合の名義人の決め方についてです。

共有分割とは?
被相続人の家の全てまたは一部をそのままの状態で、複数の相続人で共有する分割方法です。
共有分割の場合、被相続人の家を共有する相続人全員を名義人にしてください。

家の名義変更に必要な書類を集める

家の名義変更に必要な書類を市町役場などで集めましょう。

家の所有者が死亡した場合の名義変更に必要な書類は、遺言書の有無、遺産分割をするか、二次相続するかなどケースによって異なります。

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必要な書類に関して不明点がある場合、法務局や司法書士に事前に相談するとよいでしょう。

登記申請書を作成する

相続人が決まったら、法務局のホームページで書式をダウンロードして、「登記申請書」を作成しましょう。

法務局ごとに利用方法や予約先が異なるため、事前に確認してください。

申請書の書き方で不安がある場合、法務局の窓口に問い合わせるか、司法書士に依頼する方法があります。

司法書士に依頼すると、費用がかかりますが、必要な書類を集めるところから法務局への申請まで完了させられます。

以下の場合、司法書士に依頼することをおすすめします。

  • 平日に法務局や市区町村役場に行く時間が無い
  • 法定相続人の数が多い
  • 数次相続が発生して権利関係が複雑になっている

法務局に申請をする

登記申請書と添付書類を相続する家の所在地を管轄する法務局・支局・出張所のいずれかに提出して、申請をしましょう。

管轄の法務局は、法務局のホームページまたは最寄りの登記所に電話で確認できます。

登記申請書の提出方法は、以下の3つから選択しましょう

  • 法務局の窓口で直接提出する
  • 申請書を郵送する
  • オンラインで申請する

登記識別情報通知を受け取る

法務局で手続きが完了すると、「登記識別情報通知」が発行されます。

登記識別情報通知とは?
家の権利証で、家の売却時に必要な書類です。

家を売却する際に紛失してしまうと再発行ができないので、大切に保管してください。

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家の所有者が死亡後に名義変更する場合必要な書類

家の所有者が死亡して名義変更をする際に、必要な書類があります。

本章では、以下の4つに分けて解説していきます。

  • 被相続人に関する書類
  • 被相続人の書類が揃えられない場合用意すべき書類
  • 相続人に関する書類
  • 遺言書がない場合に作成すべき書類

被相続人に関する書類

被相続人に関する書類は、以下の3つを準備しましょう。

  • 被相続人の出征から死亡までの連続した戸籍謄本
  • 被相続人の除籍謄本・改製原戸籍
  • 遺言書

戸籍謄本や除籍謄本・改製原戸籍などは、本籍地のある市区町村役場の窓口または郵送で取得できます。

被相続人の書類が揃えられない場合用意すべき書類

被相続人が亡くなっていて、どうしても書類を揃えられない場合、以下の4つの書類を準備すれば、申請できます

  • 不在籍証明書
  • 不在住証明書
  • 登記済権利証
  • 上申書

上記の書類で、被相続人が亡くなっていることを証明できます。

相続人に関する書類

相続人に関する書類は、以下の5つを準備しましょう

  • 登記事項証明書
  • 相続人の住民票
  • 相続人全員の戸籍謄本
  • 固定資産税納税通知書
  • 相続登記申請書

戸籍謄本の原本の返却を希望する場合、相続関係説明図も準備する必要があります。

また、遺言書がある場合、死亡した家の所有者の住所を管轄する家庭裁判所から、検認調書または検認済証明書を取得してください。

遺言書の内容を明確にし、偽装を防ぐためです。

遺言書が無い場合に作成すべき書類

相続する際、家の所有者の遺言書が無い場合に作成すべき書類は、以下の2つになります。

  • 遺産分割協議書
  • 相続人全員の印鑑証明

遺言書が無い場合、相続する際に「遺産分割協議書」が必要なので、早めに作成しましょう。

遺産分割協議書

森司法書士事務所HPより、遺産分割協議書のサンプルを引用

遺産分割協議書は、正式な書式の指定はありません。自分で作成するのが難しい場合、税理士などの専門家に相談してください。

また、遺産分割協議書に署名押印する各相続人の印鑑証明書も必要です。印鑑証明書は、各市区町村町場で取得できます。

家の所有者が死亡後に名義変更する場合にかかる費用

家の所有者が死亡して、名義変更をする際にかかる費用があります。

本章では、以下の4つに分けて、解説していきます。

  • 必要な書類の取得費用
  • 相続登記の登録免許税
  • 相続税
  • 司法書士への依頼費用

必要な書類の取得費用

家の名義変更に必要な書類を取得するため際に、手数料がかかります。

各市区町村役場によって金額が、多少異なりますが、1通数百円程度です。

以下が、一般的な必要な書類の取得費用になります。

必要な書類費用
住民票1通300円
固定資産税評価証明書1通300円
登記事項証明書1通600円
印鑑証明書1通300円

登録免許税

家の名義を変更する際、「所有権移転登記(相続登記)」という手続きを行います。その際に、「登録免許税」が課せられます。

相続登記における登録免許税は、以下の計算式で算出されます。

登録免許税
=固定資産税評価証明書に記載された家の評価額×0.4%

2018年4月1日から2021年3月31日までの間は、免税措置がとられているので、是非活用してください。

相続税

相続税とは、相続する家の総額が基礎控除額を超えた場合にかかる税金です。

相続税は、「相続税評価額」をもとに算出します。

場合によっては、相続税がかからないことがあります。

不動産相続税がかかるかのフローチャート

相続税がかからない場合、相続税の申告が不要です。

司法書士への依頼費用

司法書士に名義変更(相続登記)の手続きを依頼した場合、実費に加えて報酬を払う必要があります。

報酬に関しては、司法書士が各々決定しています。

日本司法書士会連合会が2018年に実施した「報酬アンケート結果」 によると、6万円~8万円が相場になるそうです。

みんなの不動産売却体験談

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宮城県仙台市太白区 / 60代

査定価格1,000万円売却価格1,100万円

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家の所有者が死亡後に名義変更する場合にかかる期間

家の所有者が死亡した後、家の名義変更にかかる期間は、1か月程度です。

法務局に家の名義変更を申請後、審査に通常1~2週間程度かかります。

提出書類に不備があった場合、修正や再提出が必要となり、追加で時間がかかってしまいます。

例えば、家の名義変更後に売却を検討している方は、名義変更にかかる期間を考慮して売却準備を進める必要があります。

なぜなら、家を売却する際、被相続人から相続人に名義変更されていない場合、家を売却できないからです。

家の名義変更後に売却を検討している方は、不動産会社に査定を依頼して、家を売却したらいくらで売れるのか調べてみましょう。

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記事のおさらい

家の所有者が死亡した場合、名義変更の手続きがどのような流れで行うのでしょうか?

家の所有者が死亡した後に、名義を変更する手続きの流れは、5つのステップがあります。

詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

家の所有者が死亡した場合、名義を変更する際、必要な書類って何ですか?

被相続人に関する書類、亡くなっていて、どうしても書類が揃えられない場合、用意すべき書類。相続人に関する書類、相続する際、遺言書がない場合に作成すべき書類の4つに分けられます。

詳しくはこちらをご覧ください。

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