被災者生活再建支援制度をわかりやすく解説|支給額や申請方法など

近年、阪神淡路大震災、東日本大震災、北海道地震など地震が頻発しています。さまざまな自然災害で被災した人を助けるために被災者生活再建支援制度があります。被災者支援制度の概要や支給される金額、支給までの流れ等の知識を得て、自然災害がおきたときに生活の再建のために制度を利用を考えましょう。

被災者生活再建支援制度とは

阪神・淡路大震災で大きな被害が出てから、制度として制定され被災者の生活の再建を支えてきました。自然災害がいつ起きるかわかりません。この制度の概要を知っておくことでいざというときに役に立ちます。

阪神・淡路大震災がきっかけで生まれた制度

被災者支援制度とは、文字通り自然災害によって被災した方を支援する制度です。阪神・淡路大震災では、地震の規模が直下型でマグニチュード7.3だったので非常に大きな被害がでました。それに加えて火災がおき全焼家屋が多数でています。
新築の家を建てたばかりでローンだけが残るという状態になった住民もいて、制度として確立されていなかったために生活を再建するまでに長い時間がかかりました。全国から義援金が集まりましたが、全ての住民が生活を立て直すには十分な額ではありませんでした。

そのような状況を踏まえ、被災者の生活を支援しようと国や都道府県が制度として確立していこうという働きかけがあり平成10年5月に制度が成立して、平成10年11月6日に総理府令として施行されました。
施行当時は、被災者に不自由であった使用用途を明確にすることや所得における制限がありましたが、その後6度にわたって見直されて法改正がなされて次第に改善がなされてきました。
特に、平成19年11月の改正は煩雑な支援金申し込み手続きが大幅に改正され、再建方法や被災状況に応じて定額で支給されるようになったため、被災した方が利用しやすくなりました。
最近では、平成30年9月6日に起きた北海道胆振東部地震に対し、平成30年9月20日にこの制度が適用されました。被災者生活再建支援金制度によって現在までの総支給総額は262,001世帯 4,470億652万9,000円。平成29年度では6億2,637万5,000円です。

制度の目的と趣旨

制度の目的は、防風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波、噴火の自然災害により、家屋の全壊や半壊などの多大な被害を受けた時に生活を再建できるように支援することが目的で、都道府県が相互扶助の観点から拠出している基金を活用し、被災者生活再建支援金によって被災者の生活の再建、安定と被災地の復興ができるようように貢献します。

制度の対象となる自然災害の被害についての詳細

被災者生活再建支援法は、自然災害による被害の世帯数や被害の状況により異なり、被害認定をされた住宅が適用されます。どのような場合に適用されるかを詳しくみてみましょう。

市町村において災害救助法施行令の該当被害が発生した場合

一つは、制度の対象となる自然災害は、市町村において災害救助法 第1項第1号又は第2号に相当する被害が発生した場合です。例として次の場合があります。
「第1項第1号」該当

  • 市町村人口5,000人未満なら30世帯以上の住家が減失した場合
  • 人口5,000人以上15,000人未満なら40世帯以上の住家が減失した場合
  • 15,000人以上 30,000人未満なら50世帯以上の住家が減失した場合
  • 30,000人以上 50,000人未満なら60世帯以上の住家が減失した場合
  • 50,000人以上100,000人未満なら80世帯以上の住家が減失した場合
  • 100,000人以上 300,000人未満 なら100世帯以上の住家が減失した場合
  • 300,000人以上なら150世帯以上の住家が減失した場合

「第1項第2号」該当
都道府県人口1,000,000人未満なら1,000世帯以上の住家が減失した場合

  • 1,000,000人以上2,000,000人未満なら1,500世帯以上の住家が減失した場合
  • 2,000,000人以上 3,000,000人未満なら2,000世帯以上の住家が減失した場合
  • 3,000,000人以上なら2500世帯以上の住家が減失した場合。

市町村で10世帯以上の住宅全壊被害が発生した場合

市町村において被害認定調査において「全壊」とされた住宅が10世帯以上あった市町村は、被災者生活再建支援法の適用になります。被害認定調査には、「全壊」「大規模半壊」「半壊」「半壊に至らない」の4段階ありますが、制度が適用されるのは「全壊」と認定された住宅です。

都道府県で100世帯以上の住宅全壊被害が発生した場合

都道府県において被害認定調査によって「全壊」とされた住宅が100世帯以上あった都道府県は被災者生活再建支援法の適用になります。例えば、北海道胆振東部地震では106棟が全壊だったため、住宅が全壊した世帯、大規模半壊した世帯等については、被災者生活再建支援制度が適用されました。

該当の市町村や都道府県で5世帯以上の全壊被害があった場合

もしくは、該当区域に隣接した人口10万人未満の市町村や都道府県で5世帯以上の全壊被害があった場合は被災者生活再建支援法の適用になります。人口要件によっては合併前の旧市町村単位でも適用できるなどの特例措置もあります。合併した年とその後5年間は特例措置が可能です。

該当の市町村を含む都道府県が2つ以上ある場合

災害救助法施行令第1条第1項第1号又は第2号に該当する被害が発生した市町村を含む都道府県や10世帯以上の住宅全壊被害が発生した市町村を含む都道府県、または100世帯以上の住宅全壊被害が発生した都道府県が2つ以上ある場合は、全住宅全壊被害が発生した人口10万人未満の市町村や2世帯以上の住宅全壊被害が発生した人口5万人未満の市町村が被災者生活再建支援法の適用になります。
平成30年7月の豪雨災害では、徳島県三好市が人口5万人未満で2世帯が全壊なので、第1条第6号に認定されています。また、岐阜県、京都府、兵庫県、島根県、岡山県、広島県、山口県、愛媛県及び福岡県が第3号又は第4号に該当しました。
{被災者生活再建支援制度は、阪神淡路大震災をきっかけに平成10年11月6日に制定されました。制度の目的は地震や津波などの自然災害により、甚大な被害をうけた場合に制度を利用して被災者が生活を再建や生活の安定、被災地の復興をめざすものです。
制度が適用されるのは、災害救助法に該当する被害が出た場合や市町村で10世帯以上の住宅全壊被害が出た市町村などに適用されます}

関連記事

近年、阪神淡路大震災、東日本大震災、北海道地震など地震が頻発しています。さまざまな自然災害で被災した人を助けるために被災者生活再建支援制度があります。被災者支援制度の概要や支給される金額、支給までの流れ等の知識を得て、自然災害がおきたときに[…]

給される金額の詳細内容

被災者生活再建支援金には2種類あり、住宅の基礎支援金と再建方法に応じた加算金が支給されます。詳細な支給額の内容を明示します。

2種類の支援金の合計金額が支給される

被災者生活再建支援金は、基礎支給金と加算支給金の2種類があり、両方の支給金を受け取れます。その支給金の支給額や支給範囲は次のようになっています。

住宅の被害程度に応じた基礎支援金

基礎支給金は、住宅の罹災証明で認定された被害程度(全壊、大規模半壊、半壊)を基準として支給されます。また解体世帯や長期避難世帯にも同様の額が支給されます。解体世帯とは、半壊解体世帯、敷地被害解体世帯のことです。
住宅が全壊または半壊の罹災証明をうけて、住宅の敷地に被害が生じるなどで、修理するには高い費用がかかるため、やむおえず住宅を解体した場合も解体世帯として全壊世帯と同じ支援金が支給されます。長期避難世帯とは、噴火災害等で危険な状態が続くため、長期にわたり住宅に住むことができなくなった世帯のことです。

住宅の再建方法に応じた加算支援金

加算支給金は、住宅の再建方法の段階(建設・購入、補修、賃貸)に応じて支給されます。ただし、被災者生活支援制度が適用となる家屋は居住していた世帯なので、空き家や賃貸物件、別荘などは対象から外れています。

複数世帯と単数世帯によって支給金額が分かれる

支給金額は世帯の構成員が複数いる複数世帯と世帯の構成員が単数の単数世帯によって異なり、支給金額は世帯人数が多い複数世帯が支給金額が多い設定です。単数世帯は複数世帯の金額の3/4の額が支給されます。

基礎支給金の詳細

基礎支給金は全壊世帯、解体世帯、長期避難世帯、大規模半壊世帯に支給される金額です。支給は罹災証明書に示されている全壊、大規模半壊によって違います。

全壊世帯・解体世帯・長期避難世帯は100万円の支給

基礎支給金は、複数世帯が全壊世帯、解体世帯、長期避難世帯に100万円の支給され、単数世帯は複数世帯の2/3の75万円が支給されます。

大規模半壊世帯は50万円の支給

基礎支給金の大規模半壊世帯へは、複数世帯が50万円、単数世帯は複数世帯の2/3の37.5万円が支給されます。大規模半壊は住居の40%以上50%未満の被害を受けた場合で、罹災証明のために認定調査員が内閣府の作成した資料をもとに認定されます。

加算支給金の詳細

加算支給金は、建設・購入、補修、賃貸によって支給額が異なります。それぞれの支給額の詳細をみてみましょう。

被害程度に関わらず建設・購入の場合は200万円の支給

建設・購入の加算支給金は全壊・解体世帯・長期避難世帯、大規模半壊一律で、複数世帯が200万円が支給され、単数世帯の場合も被害程度に関わらず、150万円が支給されます。

被害程度に関わらず補修は100万円の支給

補修の加算支給金は全壊・解体世帯・長期避難世帯、大規模半壊一律で、複数世帯の場合は150万円支給され、単数世帯の場合は75万円支給されます。

被害程度に関わらず賃借は50万円の支給

賃借の加算支給金は、全壊・解体世帯・長期避難世帯、大規模半壊一律で、複数世帯の場合は50万円支給され、単数世帯の場合は37.5万円支給されます。

被災者生活再建支援金には、被害の状況に応じた基礎支給金と住宅の再建方法に応じた加算支給金の両方が支給されます。基礎支給金は単数世帯と複数世帯、全壊・解体・長期避難と大規模半壊によって支給額が異なります。加算支給額は、被害の程度にかかわらず建設・購入、補修、賃借によって支給額が異なります

給付金が支給されるまでの流れと制度の仕組みを解説

 → 補助金の申請 → 被災者生活再建支援法人 → 支援金支給申請送付 → 都道府県 → 支援市区町村 → 罹災証明書の交付 → 被災者 → 支援金申請 → 市区町村 → 申請送付
 → 補助金の交付 → 被災者生活再建支援法人 → 支援金の支給 → 被災者
被災者生活再建支援金はどのように手順を踏んで支給されているか、その仕組みや支援金が支給されるまでの流れを順をおってみていきます。

都道府県が国に被災地社会生活再建支援制度適用を報告

被災者生活再建支援業は都道府県の相互扶助の拠出基金を活用しており、都道府県が規定により被災地社会生活再建支援制度が該当すると判断された場合は、国と市町村、支援法人に報告します。基本的に国は1/2を補助します。
被災者生活再建支援法が適用される基金は、基本的に国が半分を負担しますが、東日本大震災のような甚大な被害の場合、国が5分の4を負担しています。適用とならない災害においては地方公共団体が対応を検討します。
被災世帯に支給される支援金は、都道府県からの拠出金と国からの補助金を原資として、被災者生活再建支援法人が運営をします。被災者は市町村や都道府県を通して申請をすることによって支援金が支給されます。制度の認定は被害認定調査を行ってから、要件に合えば適用になります。

市町村が罹災証明を交付する

罹災証明を交付するには、自然災害の場合は市町村役場、火災被害の場合は消防署に申請をします。罹災証明書の交付には専門員による被害認定調査を受けなければなりません。
被害認定調査は、自然災害で内閣府の定める「災害の被害認定基準」等に基づき、4段階の「被害の程度」を認定する調査です。この調査は強制ではないですが、この際に罹災証明書を出してもらうので、それが被災者生活再建支援金の判断される基準になります。
被害割合が50%以上で住居全体が損壊、焼失、流出し、修理しても住めない状態の「全壊」、被害割合が40%以上50%未満で住居の一部が損壊、焼失、流出したが、補修をしても住めない状態の「大規模半壊」、損害割合は20~40%未満。
住居の一部が損壊、焼失、流出したが、修理をすれば住むことができる状態の「半壊」、損害割合が20%未満で住居の一部が損害を受けたが、損害内容が軽微で「半壊」に至らない程度で補修できる状態の場合は「半壊にいたらない」の4種類に支援の内容が分類されています。
認定調査は、第1次調査が外観の損傷がどの程度かを見て判断し、住宅が傾いているかを計測し、屋根、外壁、基礎の損傷の程度を把握します。
第2次調査は、第1次調査を実施した住宅の被災者から申請があった場合にのみ実施されます。第2次調査は、第1次調査と同じ調査を被災者の立会いのもとで住宅内部に立ち入り、目で見て内壁、天井、床、柱、建具、設備の損傷の判断をします。

被災者は支給金を市町村に申請する

被災者が被災者生活再建支援金の支給を申請する窓口は市町村で、被害の度合い、申請枠によって必要書類を併せて提出する必要があります。基礎支援金は、罹災証明書、解体証明書、減失登記簿謄本、敷地被害証明書類、住民票、預金通帳の写し、加算支援金が必要です。
加算給付金は契約書の写しが必要です。申請には期限があり、基礎支援金が災害発生日から13ヶ月以内、加算支援金が災害発生日から37ヶ月以内と決められています。支給申請書のサンプルは、次のサイトを参考にしてください。申請者は必ず世帯主が申請します。
申請書に記入する際には罹災証明書に記載されている住所や被害の程度を書くので、それまでに罹災証明書を交付してもらう必要があります。相談したいことがあれば、お住いの市町村役場にお問い合わせください。

市町村が被災者生活再建支援法人に申請書を送付

被災者から市町村に提出された申請書を市町村が都道府県を通して被災者生活再建支援法人に提出します。被災生活再建支援法人とは、公益財団法人 都道府県センターの被災者生活再建支援事業を行う法人で、全都道府県拠出の基金を扱っています。
都道府県から被災者生活再建支援金の申請をうけた被災者生活再建支援法人は、国に補助金の申請を行い、それに応じて国から補助金が支給されます。

被災者生活再建支援法人から支援金が支給される

支援金の支給額は被害の程度によって振り分けられて支給されます。支給金のうち、基本的には半分は国が負担していますが、東日本大震災のような甚大な被害が出たときは、国から5分の4が支給されました。
今後も南海トラフなどの地震が起きると予測されています。その際には、被災者生活再建支援金の支給は、生活再建するための資金として大切な制度です。
被災した場合は、都道府県が国と市区町村、被災者生活再建支援法人に適用報告をします。そして、市区町村から罹災証明書を交付します。その後、被災者が給付申請を市区町村に提出し、市区町村が都道府県に、都道府県が被災者生活再建支援法人に申請書を送付し、法人が被災者に被災者生活再建支援金を被害の状況に応じて支給します。

被災者生活再建支援制度を理解しスムーズに自宅の再建を

被災者生活再建支援制度は、被災した場合に全壊や半壊、焼失や流出などで住居が損害を受けた場合に、生活を再建するために支給されます。
損害の程度により支給額が異なりますが、被災した際の支援金制度は義援金だけではまかなえない生活を再建するために大切な支給金です。被災生活再建支援制度を理解しておくと、いざというときにスムーズに生活再建の一部に充てられます。


不動産一括査定サイトを使って査定をしたら300万円以上の差も珍しくない 

不動産一括査定サイトすまいステップ を使って実際に不動産を査定してみると、査定額に300万円以上差が出ることも珍しくはありません。

不動産会社査定価格
不動産会社A1100万円
不動産会社B1400万円
不動産会社C1280万円

これだけ査定額に差が出ると、複数の不動産会社に査定を依頼することが、不動産を高く売るために必須だと言えるでしょう。

少しでも不動産売却を検討しているなら、一括査定サイトで自分の不動産がいくらで売れるか調べてみましょう。

【完全無料】うちの価格いくら?