不動産売却にかかる税金は全4種類!譲渡所得税の計算方法は?

リードリード

監修伯母 敏子

平成29年11月に伯母敏子税理士事務所として独立開業。現在は中小企業の税務、法人成り、クラウド会計、経理事務改善の提案等のサポート、各種セミナー、各種執筆活動を通じて、主に中小企業経営者向けサービスを提供している。

【保有資格】税理士

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不動産売却にかかる税金は6種類

すまリス
そもそも、不動産売却にはどんな税金がかかるの?
不動産売却には6種類の売却がかかり、「利益にかかる税金(=譲渡所得税)」と、手続きなどにかかる「その他の税金」に分類できます。
利益にかかる税金(譲渡所得税)その他の税金
  • 所得税
    売却益にかかる。売却の翌年2~3月に納税する
  • 住民税
    売却益にかかる。売却の翌年6月ごろに納税する
  • 復興特別所得税
    2013年1月1日~2037年12月31日に発生した売却益にかかる。

どのような税金なのか、それぞれ詳しく見ていきましょう。

不動産売却の利益にかかる税金

不動産売却の利益にかかる税金は下記3つです。

  • 所得税
    個人の所得にかかる税金。
  • 住民税
    都道府県や市区町村に納める税金。
  • 復興特別所得税東日本大震災からの復興のために必要な財源の確保するための税金。2013年1月1日~2037年12月31日まで課税される。

これら3つの税金は「譲渡所得(=不動産売却によって生じた利益)にかかる税金」であるため、「譲渡所得税」と総称されます。

譲渡所得税の3つの税金

譲渡所得税は利益にかかる税金であため、不動産売却によって利益が出なければ課税されません

すまリス
譲渡所得税は払わなくて良い人もいるんだね!
ところで、何を指して「利益が出た」というの?
譲渡所得税をより理解するために、不動産売却の利益を指す「譲渡所得」がどういうものかを考えていきましょう。
譲渡所得とは、不動産の売却した代金から、不動産を購入する際にかかった費用(=取得費)や売却にかかる経費(=譲渡費用)を引いたものを指します。

譲渡所得とは

例えば、8000万円で買った土地を1億円で売ったとします。さらに、売るために仲介手数料として300万円を使いました。

この場合の譲渡所得は、売却代金から土地を手に入れるためにかかった費用と仲介手数料を差し引いた1700万円です。

すまリス
売却代金から、不動産を手に入れるためにかかった費用と、売却にかかった費用を引いたものが「譲渡所得」なんだね!

譲渡所得税はその性質上、計算方法がやや複雑であるため詳しくは2章で解説します。

不動産を売却することを決めているなら、不動産会社の担当者に税金がいくらかかるのか相談してみることもおすすめです。

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手続きなどに必要なその他の税金

その他、不動産売却には以下のような税金もかかります。

  • 印紙税
  • 登録免許税
  • 消費税

印紙税

「印紙税」とは、一定額以上の契約書や領収書といった一定の文章にかかる税金です。

収入印紙を売買契約書に貼って消印する必要があります。

印紙税の金額は、不動産の売買金額(売買契約書の記載金額)によって定められています。

記載金額税額*
100万円超500万円以下1,000円
500万円超1000万円以下5,000円
1000万円超5000万円以下10,000円
5000万円超1億円以下30,000円
1億円超5億円以下60,000円

※税額は令和4年3月31日までの軽減措置が適応された価格です

印紙税は契約書1通につき課税されます。

売主と買主それぞれが1通ずつ契約書を保管する場合は、売買契約書が2通になるので2通分の印紙税が必要です。

そのため大抵は、自分の契約書に貼る分を自分で負担します。

印紙税を納めないと、印紙税の3倍の過怠税が課されるので注意しましょう。

登録免許税

ローンが残っている不動産を売却する場合は、物件の引き渡し前にローンを完済して抵当権を外さなければいけません。

抵当権は、ローンを完済すれば自動的に抹消されず、債務者が手続きを行って抹消する必要があり、この手続きに登録免許税がかかります。

抵当権抹消登記にかかる登録免許税の税額は、不動産一つあたり1,000円と定められています

また、土地と建物は別々の不動産として数えられるので、土地と建物それぞれに1,000円ずつ課税されます。

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消費税

不動産売却にかかる以下のような費用に対して、10%の消費税がかかります。

  • 不動産売却にかかる仲介手数料
  • 司法書士に支払う手数料
  • 融資手続きの手数料

また、居住用の不動産ではなく、投資用(事業用)のマンションを売却した場合は、消費税の課税対象となるので注意しましょう。

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譲渡所得税の計算方法

1章では、不動産売却で出た利益(=譲渡所得)に対してかかる税金が「譲渡所得税」であることを学びました。

すまリス
譲渡所得税はいくらになるの?計算方法は?
譲渡所得税は、下記の計算式で求められます。
譲渡所得税
= 譲渡所得×税率
まずは、「税率」と「譲渡所得の求め方」を見ていきましょう。

譲渡所得税の税率

不動産売却で利益が発生した場合、「所得税」「住民税」「復興特別所得税」の3つの税金がかかります。

3つの税金を合計した税率は、不動産の所有期間が5年未満の「短期譲渡所得」では39.63%、不動産を5年以上所有している「長期譲渡所得」の場合は20.315%です。

項目所得税復興特別所得税住民税合計
短期譲渡所得(所有期間5年未満の場合)30%0.63%9%39.63%
長期譲渡所得(5年超の場合)15%0.315%5%20.315%

 

すまリス
所有期間によって税率に差がつけられているのは、転売目的の不動産売買を抑制するためなんだって!

所有期間はいつを基準にしたらいい?

不動産の譲渡所得を計算する際に用いる所有期間は、売却した年の1月1日時点を判断基準にするので注意が必要です。

例えば、2015年4月1日に購入した不動産を2020年4月1日に売却した場合、2020年1月1日時点の所有期間は4年なので短期譲渡所得となります。

所有期間が5年以下だと税率が倍近く変わるので、注意して売却時期を見定めるようにしましょう。

譲渡所得の求め方

すまリス
税率は分かったけど、譲渡所得はどうやって求めるの?

譲渡所得の求め方は、不動産の売却代金からかかった費用を差し引くのが基本的な考え方です。

【譲渡所得の計算式】

譲渡所得= 譲渡価格 –( 取得費用 + 譲渡費用)

譲渡価格

譲渡価格は、「不動産の売却価格」の他に下記のものを加えた価格です。

  • 固定資産税の精算額
  • 都市計画税の精算額
すまリス
固定資産税や都市計画税の精算額って何?

固定資産税と都市計画税は、毎年1月1日に売主がその年の分を1年分をまとめて支払っているはずです。

そのため年の途中で売却した場合は、その年の残りの期間分の税額を日割り計算し買主から売主に支払われます

不動産の売却代金に加え、その金額も「譲渡価格」に含めて計算します。

すまリス
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売った時の費用が「譲渡費用」

譲渡費用とは不動産売却にかかった費用のことで、次のような費用が含まれます。

譲渡費用に含まれる費用

  • 不動産売却時の仲介手数料や税金税金(印紙税で売主が負担したもの)
  • 建物の取り壊し費用、測量費など
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買った時の費用が「取得費」

取得費とは、不動産の購入時にかかった費用のことで、譲渡した不動産の購入代金や購入手数料にその後の設備費と改良費等を加えた合計金額を言います。

取得費用に含まれる主な費用

  • 売却する物件の購入代金
  • 購入時の仲介手数料や税金(登録免許税、印紙税等)
  • 増改築費用

また、建物のように期間の経過とともに価値が減少する資産は、減価償却費用相当額を差し引いて取得費を計算します。

戸建て・マンションは「減価償却」を加味する

課税対象の金額から不動産を手に入れるためにかかった費用(=取得費)を差し引けることは、先程述べた通りです。

しかし戸建てやマンションなど建物の場合、購入代金がそのまま取得費となるわけではありません。

戸建てやマンションの場合、時間が経つほど不動産の資産価値は下がっていくのが一般的だからです。この考え方を「減価償却」と言います。

例えば、2020年5000万円で家を購入したとします。

会計上では2020年に5000万円を経費として計上するのではなく、2021年に250万円2022年に250万円…というように、20年をかけて毎年250万円ずつ経費として計上していきます。

この家を買ってから10年後の2030年でこの家を8000万円で売却するとどうでしょう。(簡単にするため、売却費用はかからなかったとします。)

減価償却とは

売却益の3000万円と、10年間で減価償却した2500万円を合わせた5500万円が譲渡所得として課税の対象となります。

減価償却費の計算方法

減価償却費は次の計算式で算出します。
【減価償却費の計算式】
得価額×0.9×償却率×経過年数

建物の償却率は以下の表にまとめました。

建築方式非事業用 (マイホーム等)事業用 (賃貸マンション)
構造耐用年数償却率耐用年数償却率
木造33年0.03122年0.046
軽量鉄骨40年0.02527年0.038
鉄筋コンクリート70年0.01547年0.022

例えば、3000万円で買ったマンションを15年後に売却するとします。

減価償却費は下記の計算式で求められます。
減価償却費
=取得価額×0.9×償却率×経過年数
=3000万円(購入費)×0.9×0.046(償却率)×15(年)
= 1863万円

このマンションの価値は減価償却を受けて1863万円です。

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譲渡所得税は「確定申告」が必要

不動産を売却した翌年は、譲渡所得が出たかどうかに関わらず2月16日から3月15日までの期間に譲渡所得の確定申告が必要です。

サラリーマンの方は通常、給与所得などにかかる所得税・住民税などの譲渡所得税は給料から天引きされます。

そのため確定申告を行わない方がほとんどだと思います。

しかし、不動産売却で発生した譲渡所得は「分離課税」であるため、給与所得とは別に計算されます。

そのため、サラリーマンの方でも確定申告を行う必要があります。

また確定申告を行った場合、次の章で紹介する控除や特例が利用でき、節税に繋がるというメリットもあります。

不動産売却の節税対策

この章では不動産売却で発生する税金の負担を軽くできる特例を紹介します。

マイホーム売却に関係する代表的な特例はを以下の表にまとめました。売却益の有無、所有期間の長さによって利用できる特例が変わってきます。

売却特例

それではそれぞれの特例を解説していきます。

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【譲渡益が出た場合】3000万円特別控除

所有期間の長短に関係なく戸建てやマンションなどマイホームの売却時に譲渡所得から3000万円まで差し引ける特例です。

この特例を利用すると、譲渡所得にかかる税金は次のような計算式になります。

税額=((譲渡所得-3000万円)×税率)

つまり不動産売却で出た譲渡所得が3000万円以下であれば税金を全額控除できます。

ただし、この特例を受けるには次のような条件を満たしている方に限られます。

【3000万円特別控除の適用条件】

  • 以前に住んでいた家屋や敷地等の場合にはマイホームあるいは敷地や借地権を売った日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却する
  • マイホームを売るまでにその他の土地活用をして利益を得ていない
  • 売却した年の前年及び前々年に「3000万円特別控除」または「マイホームの譲渡損失についての損益通算及び繰越控除の特例の適用」を受けていない
  • 売り主と買い主が親子などの特別な関係にない
  • その他指定されている特例の適用を受けていない

なお、一度3000万円特別控除を受けると、その後2年間は再適用を受けられなくなります。

3000万円特別控除について詳しく知りたい人はこちらの記事をご覧ください。

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【買い替えの場合】特定の居住用財産の買換え特例

特定のマイホームを令和3年12月31日までに売って、代わりのマイホームに買い換えた場合、売却の利益(譲渡所得)に対する税金を繰り延べできる特例があります。

これを「特定居住用財産の買換えの特例」と言います。

注意したいのは、税金がされ非課税になるわけではなく、繰り延べされるということです。

特例利用時の譲渡所得には課税されませんが、次に買換えをした場合は、繰り延べ分を含めて課税されます。

繰り延べできる金額は、新しいマイホームの購入金額により変わります。

元のマンションの売却金額より新居購入費用が同額以上であれば、税金は全額繰り延べとなります。

新居の購入価格が安い場合は、その差額に税金がかかります。

また、この特例を受けるには次のような主な条件を満たしておく必要があります。

【特定の居住用財産の買換え特例の適用条件】

  • 国内の自分が住んでいる家屋を売るか、家屋とともにその敷地や借地権を売る(期限あり)
  • 売却代金が1億円以下(分割して売却した部分も含めることに注意)
  • 「3000万円の特別控除の特例」「軽減税率の特例」「マイホームの譲渡損失についての損益通算及び繰越控除の特例の適用」を受けていない
  • 買い換える国内の建物の床面積が50平方メートル以上のものであり、買い換える土地の面積が500平方メートル以下
  • 売却した年の1月1日において売った家屋やその敷地の所有期間が共に10年を超えている
  • 売り主の居住期間が10年以上である

所有期間10年超の場合の軽減税率

所有期間が10年を超えるマイホームを売却した際には軽減税率が適用され、より低い税率で譲渡所得にかかる税金を計算できます。

この制度を利用した場合の税率は、次の表のようになります。

課税譲渡所得金額税率
6,000万円以下の部分14.21%(所得税及び復興特別所得税10.21%+住民税4%)
6,000万円超の部分20.315%(所得税及び復興特別所得税15.315%+住民税5%)

この特例は3,000万円特別控除との併用が可能です。

3,000万円の特別控除の特例を適用しても課税譲渡所得がある場合には、この特例を適用することで、さらに節税できます。

適用条件は3,000万円特別控除と同じですが、売却した年の1月1日時点で所有期間が10年を超えている必要があるので注意してください。

また、前年・前々年にこの特例を受けていないことも条件になります。

【譲渡損が出た場合】損益通算と繰越控除

5年以上所有しているマイホームを売って赤字(購入金額より売却金額の方が少ない)になり、新たにマイホームを購入した方を救済するのが、「譲渡損失の損益通算」「譲渡損失の繰越控除の特例」です。

それぞれの特例によって要件が異なりますので詳細の確認が必要になります。

譲渡損失の損益通算を受けると、不動産売却での損失を他の所得との間で損益通算することができます。

「損益通算」とは、ある所得で損失が出たとき、他の所得からその損失を差し引くことです。

損益通算をすることで課税される所得が抑えられ、税金を少なくすることができます。

さらに、その年の所得から引ききれなかった損失金額があれば、翌年以降に繰り越して差し引くことができます。

損失金額は、最長3年間の繰り越しができます。

例えば、3000万円で売却した不動産の取得費が5000万円、譲渡費用が200万円かかっていた場合、損失は2200万円出たことになります。

ただし、損失通算を繰り越して利用すれば、給与所得(例では400万円とする)などの他の所得と損益通算できます。

譲渡損失3000万円-(5000万円+200万円)=-2200万円
損益通算400万円(給与所得)-2200万円=-1800万円

上記の例では、給与所得を相殺してもなお1800万円の損失が残っているため、翌年以降の3年間、税金を繰越控除できます。

2020年に売却し、給与所得400万円が続くと仮定すると、2020年で譲渡損失が残り1800万円、2021年で1400万円、2022年1000万円、2023年に残り600万円となって控除の年数が終了します。

損益通算譲渡損失
2020年400万円(給与所得)-2200万円-1800万円
2021年400万円(給与所得)-1800万円-1400万円
2022年400万円(給与所得)-1400万円-1000万円
2023年400万円(給与所得)-1000万円-600万円

2024年からは通常通り課税されます。損益通算について詳しく知りたい人はこちらの記事をご覧ください。

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【マイホームでない場合】相続した空き家の3000万円特別控除

すまリス
控除や特例は、マイホームを売却した場合じゃないと使えないの?
ボクは相続した不動産を売却したいんだけど…
相続した不動産に使える控除に、「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」があります。
この特例を使えば、売却した空き家に住んでいなくても売却した不動産の譲渡所得から3000万円を控除することができます。
ただし、マイホームを売却した場合の3000万円特別控除に比べて適用条件は厳しめです。
例えば、以下のような条件を満たさなければなりません。
「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」の適用条件
  • 昭和56年5月31日以前に建築されたこと
  • 区分所有建物登記がされている建物(※マンションなど)でないこと
  • 譲渡の時まで事業の用、貸付の用または居住の用に供されていたことがないこと
  • 相続の開始の直前において被相続人以外に居住をしていた人がいなかったこと
  • 相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること
  • 他の特例の適用を受けていないこと

もし適用できる場合は、控除される額が大きい特例です。

相続した不動産売却で使える控除については、下記の記事も参考にしてみてください。

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不動産売却でかかる税金の計算シミュレーション

それでは、実際にどのぐらい税金がかかるのか、計算してシミュレーションしてみましょう。

譲渡所得税が発生しない場合は計算が単純ですが、譲渡所得税がかかると計算がやや複雑です。

この章では、「譲渡所得税が発生しないケース」と「譲渡所得税がかかるケース」のそれぞれで試算を行っているので、

シミュレーション①:8年所有した不動産を3000万円で売却

不動産の売却価格:3000万円

不動産の所有期間:8年

不動産の種別:木造一戸建て

ローンの残債:あり


支払う税金の合計:1万2000円

すまリス
譲渡所得税がかからない場合は、税金の計算が簡単だよ!

譲渡所得税:0円

所有期間が5年以上のため、3000万円特別控除が使えます。

譲渡所得が3000万円分まで控除されるため、譲渡所得は0円と見なされ、したがって譲渡所得税もかかりません

印紙税:1万円

売買契約書に記す売却価格は「3000万円」のため、税額は1万円です。

登録免許税:2000円

物件は「戸建て」のため、売却する不動産の数は「土地」と「建物」の2つです。

登録免許税は不動産1つあたり1000円であるため、税額は2000円です。

シミュレーション②:10年所有した不動産を1億円で売却した場合

すまリス
気合を入れて、譲渡所得税がかかるケースの試算を行ってみよう…!

不動産の売却価格:1億万円

不動産購入時の価格:8000万円

不動産売却にかかった費用:240万円

不動産の所有期間:10年

不動産の種別:マンション(鉄筋コンクリート)

売却の目的:相続

ローンの残債:あり


支払う税金の合計:289万2000円

譲渡所得税:284万2000円

譲渡所得税は以下の式で求めます。

譲渡所得税
=(譲渡所得 – 控除額) × 税率
①譲渡所得

まずは、以下の式に基づいて譲渡所得を計算します。

譲渡所得
不動産の売却額 – (取得費用譲渡費用)
= 不動産の売却額 – {(得価額×0.9×償却率×経過年数)+譲渡費用
=8000万円 -{(1億円×0.9×0.015×20年)+300万円}
5000万円

譲渡所得は5000万円です。

②控除額

所有期間が5年以上のため、「3000万円特別控除」が使えます。そのため、課税対象額は以下のようになります。

5000万円- 3000万円
2000万円
③税率をかける

20年住んでいるため、所有期間10年超の場合の軽減税率が使えます。

そのため、税率は14.21%です。

譲渡所得税
=課税対象額 × 税率
=2000万円×14.21%
=284万2000円

譲渡所得税は284万2000円です。

印紙税:3万円

売買契約書に記す売却価格は8000万円のため、税額は3万円です。

登録免許税:2000円

物件が「マンション」のため、売却する不動産の数は「土地」と「建物」の2つです。

登録免許税は不動産1つあたり1000円であるため、税額は2000円です。

まとめ

売却時に必ずかかる税金もありますが、特に売却益に課税される税金は金額が大きくなるケースがあるため、よく把握しておくことが大切です。

売却益に課税される所得税などは、特別控除などの制度を利用することで大幅に節税することができるので、どの制度を受けることができるのか確認しておくようにしましょう。

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また、不動産売却について詳しく知りたい方は不動産売却の押えるべき基本知識。決断する際に考えるべきポイントを解説しますをご覧ください。

不動産売却の費用について気になる方は「不動産売却でかかる費用は?費用の一覧と節約する方法を解説!」も参考になります。

不動産売却にかかる税金はいくら?所得税などの計算方法と使える控除とは

記事のおさらい

不動産売却にはどのような税金がかかるの?

不動産売却にかかる税金は以下の5種類です。詳しく知りたい方は不動産売却にかかる税金をご覧ください。

  1. 印紙税
  2. 消費税
  3. 登録免許税
  4. 譲渡所得税

譲渡所得税ってなに?

譲渡所得税とは、不動産を売却して得た利益にかかる所得税・住民税・復興所得税の総称です。詳しくは不動産売却には譲渡所得税がかかるをご覧ください。

不動産売却にかかる税金を節約する方法は?

不動産売却にかかる税金には以下のような控除の特例が設けられています。詳しく知りたい方は【節税対策】不動産売却時の税金控除の特例をご覧下さい。

  • 3000万円特別控除
  • 特定の居住用財産の買換え特例
  • 損益通算と繰越控除


不動産一括査定サイトを使って査定をしたら300万円以上の差も珍しくない

不動産一括査定サイトすまいステップ を使って実際に不動産を査定してみると、査定額に300万円以上差が出ることも珍しくはありません。

不動産会社 査定価格
不動産会社A 1100万円
不動産会社B 1400万円
不動産会社C 1280万円

これだけ査定額に差が出ると、複数の不動産会社に査定を依頼することが、不動産を高く売るために必須だと言えるでしょう。

少しでも不動産売却を検討しているなら、一括査定サイトで自分の不動産がいくらで売れるか調べてみましょう。

【完全無料】うちの価格いくら?